皮膚筋炎関連急速進行性間質性肺疾患の進行予測因子に血清IgAが有用
2023年 07月 16日
ILDと免疫グロブリンのエビデンスが少ないので、実臨床でどこまで役に立つのかなあと懐疑的に感じている部分はあります。IgAとの相関があるという報告。全文を読みに行っていないので、MFCIの具体的なカットオフ値が分かりませんが。
Zhang H, et al. Serum IgA levels for predicting the development of rapidly progressive interstitial lung disease in dermatomyositis. Respir Med. 2023 Jun 9;107322.
- 概要
■皮膚筋炎(DM)患者の一部は、治療抵抗性で致死的な急速進行性間質性肺疾患(RPILD)を発症することがある。RPILDの発症に関する利便性が高く実用的な予測因子はよくわかっていない。我々は、DM患者におけるRPILDの独立したリスク因子を特定することを目的とした。
■2018年7月から2022年7月までに当院に入院したDM患者計71名を後ろ向きに検討した。単変量および多変量回帰分析によりRPILDを予測するリスク因子を特定し、RPILDの有意な変数を含めてリスクモデルを構築した。
■多変量回帰分析の結果、RPILDのリスクは血清IgA値と有意に関連していることがわかった。血清IgA値、抗MDA5抗体、発熱、CRPなど他の独立予測因子を組み合わせて確立したリスクモデル(MFCI)AUCは0.935(P<0.001)であった。
by otowelt
| 2023-07-16 01:07
| びまん性肺疾患