OPTI研究:COPDにおけるSITTとMITTの持続性比較
2023年 07月 24日
呼吸器内科医でもまだまだMITT処方は多いようです。エアロスフィアの吸入回数に耐えられない場合、COPDでは現実的にテリルジー以外に選択肢がない点がネックです(エナジアは喘息にしか適応がない)。
- 概要
■2018年からフランスで中等症から重症のCOPD治療に単一デバイスによるトリプル吸入療法(SITT)が使用可能となった。複数の吸入デバイスによるトリプル吸入療法(MITT)と比較して吸入器使用が簡略化されるため、持続性とアドヒアランスの改善という点で利益があると考えられる。トリプル吸入療法の有効性に関するリアルワールドでのエビデンスが不足していることから、本研究では、フランスにおけるMITTとSITTの使用状況を評価し、持続性を比較することを目的とした。
■後ろ向きコホート研究において、2017年7月1日から2019年12月31日の間にトリプル吸入療法を開始したCOPD患者を、薬局データを含むフランスの大規模電子医療データベースであるThe Health Improvement Networkから抽出した。60日間の治療ギャップの存在で中止を定義し、持続性を確認した。
■研究期間中にCOPDのトリプル吸入療法を開始した患者は合計3134人で、そのうちSITTは485人であった。2019年、SITTの使用率は28.2%であった。患者の平均年齢は67.3歳で、44.2%女性が助成だった。ほとんどの患者が2剤併用療法からエスカレーションしていた(84.1%)。SITTは肺専門医によって開始される頻度が高く(59.8%)、併存する喘息があるとSITTの割合が高いことが観察された(47.0% vs 37.9%)。
■後ろ向きコホート研究において、2017年7月1日から2019年12月31日の間にトリプル吸入療法を開始したCOPD患者を、薬局データを含むフランスの大規模電子医療データベースであるThe Health Improvement Networkから抽出した。60日間の治療ギャップの存在で中止を定義し、持続性を確認した。
■研究期間中にCOPDのトリプル吸入療法を開始した患者は合計3134人で、そのうちSITTは485人であった。2019年、SITTの使用率は28.2%であった。患者の平均年齢は67.3歳で、44.2%女性が助成だった。ほとんどの患者が2剤併用療法からエスカレーションしていた(84.1%)。SITTは肺専門医によって開始される頻度が高く(59.8%)、併存する喘息があるとSITTの割合が高いことが観察された(47.0% vs 37.9%)。
■持続性は、トリプル吸入療法を処方された後に中止しなかった患者(n=1674)を対象に評価した。持続期間の中央値はSITTで181日、MITTで135日であった(調整ハザード比1.47、p<0.001)。1年後の推定持続期間はSITTで33%、MITTで18%だった。
by otowelt
| 2023-07-24 00:13
| 気管支喘息・COPD