出版のお知らせ:『J-IDEO』"急増する非結核性抗酸菌(NTM)症にそなえよ"
2023年 06月 30日
長年情報発信し続けてきたためか、最近は色々な人と「つながり」が増えています。肩書きが変わってから200枚注文した名刺も、1年間でほとんどなくなってしまいました。
そういった1つ1つのつながりに支えられ、幅広い層に向けて呼吸器疾患・抗酸菌症の啓発活動を始めています。日本の呼吸器診療・抗酸菌症診療を盛り上げていくために、私ができることをアウトプットしていくフェーズと思っています。
さて、定期的に連載を書かせていただいている、中外医学社の感染症学雑誌『J-IDEO』の新刊が2023年7月10日に発売されますが、Special Topicは「急増する非結核性抗酸菌(NTM)症にそなえよ」というタイトルで、わたくしめ倉原が書かせていただきました。『J-IDEO』にSpecial Topicを書くのは2回目になります。
「近年,非結核性抗酸菌(NTM)症,なかでも肺NTM症の罹患者数は急速に増加しており,死亡者数ともに肺結核を上回りました.もはや稀な感染症ではなく,common diseaseとなりつつあります.今号では,急増するNTM症にそなえるため,疫学から現在の治療まで,最新の知見を踏まえ包括的にご解説いただきました.」
抗酸菌診療医にとっては釈迦に説法の内容かと思いますが、肺MAC症と肺M. abscessus症の最新の知見をまとめました。くだけたテイストでいこうか、フォーマルでいこうか迷ったのですが、今回は後者を選んでいます。
6月の日本結核非結核性抗酸菌症学会総会に合わせる形で発表された『成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解 ― 2023年改訂 ―』は、さすがに7月のJ-IDEO刊行には間に合わんだろと思っていたのですが、ギリギリ間に合っちゃいました。さすが中外医学社です。校正刷りがほとんど別の原稿になって返ってくるんですから、担当編集者も「倉原の原稿はもうイヤだ」と思ったかもしれません。すいません。しかし、そのおかげで本当に「最新」の知見になりました。
そして、わがままを言って、石川雅之先生にはシャワーを浴びているオリゼーのイラストをお願いしました。ありがとうございます。
by otowelt
| 2023-06-30 01:44
| 感染症全般