気温が上がるほど喘息の入院は増える

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湿度も調整して、気温が独立リスク因子であることを示した研究です。直近になるほどその有意差が減少しており、また最高気温24度というイギリスの快適な気候での検討であることから、日本の喘息診療におけるインパクトはそこまで大きくないかもしれません。




Konstantinoudis G, et al. Asthma hospitalisations and heat exposure in England: a case-crossover study during 2002-2019. Thorax. 2023 Sep;78(9):875-881.

  • 概要
■これまでの研究で、気温と喘息による入院には関連が報告されている。しかし、この影響が時間とともにどのように変化してきたか、また空間的にどのように変化してきたかについてはほとんど知られていない。本研究の目的は、喘息入院と気温との関連を評価し、年齢、性別、時間、空間による脆弱性を調査することである。

■2002~2019年のイングランドにおける夏季の喘息入院に関する個人レベルのデータ(individual-level data)を、NHS Digitalから時間的(日単位)および空間的(郵便番号単位)で解析した。1km×1km解像度の日平均気温はイギリス気象庁から取得した。ケースクロスオーバー研究デザインを採用し、可能性のある交絡因子(降雨、相対湿度、風速、祝祭日)を考慮したベイズ階層ポアソンモデルを当てはめた。

■交絡因子を考慮した結果、夏の外気温が1度上昇するごとに喘息入院リスクが1.11%(95%確信区間0.88%~1.34%)上昇することが判明した。この影響は、16~64歳の男性で最も高く(2.10%、95%確信区間1.59%~2.61%)、解析初期に観察された。この影響は時間の経過とともに直線的に減少する傾向がみられた。





by otowelt | 2023-09-20 00:50 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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