IPFに対する吸入ピルフェニドン
2023年 08月 22日
FVC低下の抑制というのが抗線維化薬のアウトカムとして用いられますが、吸入ピルフェニドンもこの第1b相試験ではなかなかよさそうな結果ですね。
West A, et al. Inhaled pirfenidone solution (AP01) for IPF: a randomised, open-label, dose-response trial. Thorax. 2023 Sep;78(9):882-889.
- 概要
■ピルフェニドン経口投与は、IPF患者の肺機能低下と死亡率を減少させる。全身投与では、吐き気、発疹、光線過敏症、体重減少、疲労などの重大な副作用がある。ピルフェニドン減量は病勢進行の抑制には最適ではないかもしれない。
■第1b相ランダム化非盲検用量反応試験は、6か国25施設で実施された(オーストラリア・ニュージーランド臨床試験レジストリ)。IPFにおける吸入ピルフェニドン(AP01)の安全性、忍容性および有効性を評価した。5年以内にIPFと診断され、%FVCが40%~90%で、経口ピルフェニドンまたはニンテダニブに忍容性がない、同意が得られない、不適格の患者を、AP01 50mg 1日1回または100mg 1日2回吸入する群に1:1でランダムに割り付け、最長72週間投与した。
■2019年5月~2020年4月までに91例(50mg 1日1回投与:n=46、100mg 1日2回投与:n=45)が登録された。主な治療関連有害事象(頻度、患者比)はいずれも軽度または中等度であり、咳嗽(14例、15.4%)、発疹(11例、12.1%)、悪心(8例、8.8%)、咽頭刺激感(5例、5.5%)、疲労(4例、4.4%)、味覚障害、めまい、呼吸困難(各3例、3.3%)などであった。
■第1b相ランダム化非盲検用量反応試験は、6か国25施設で実施された(オーストラリア・ニュージーランド臨床試験レジストリ)。IPFにおける吸入ピルフェニドン(AP01)の安全性、忍容性および有効性を評価した。5年以内にIPFと診断され、%FVCが40%~90%で、経口ピルフェニドンまたはニンテダニブに忍容性がない、同意が得られない、不適格の患者を、AP01 50mg 1日1回または100mg 1日2回吸入する群に1:1でランダムに割り付け、最長72週間投与した。
■2019年5月~2020年4月までに91例(50mg 1日1回投与:n=46、100mg 1日2回投与:n=45)が登録された。主な治療関連有害事象(頻度、患者比)はいずれも軽度または中等度であり、咳嗽(14例、15.4%)、発疹(11例、12.1%)、悪心(8例、8.8%)、咽頭刺激感(5例、5.5%)、疲労(4例、4.4%)、味覚障害、めまい、呼吸困難(各3例、3.3%)などであった。
■24週間および48週間における%予測FVCの変化は、それぞれ50mg1日1回投与群で-2.5%(95%信頼区間-5.3~0.4%、-88mL)および-4.9%(-7.5~-2.3%、-188mL)、100mg1日2回投与群で0.6%(-2.2~3.4%、10mL)および-0.4%(-3.2~2.3%、-34mL)であった。
by otowelt
| 2023-08-22 00:00
| びまん性肺疾患