ILAの有病率:スウェーデン住民調査
2023年 10月 22日
ILAは軽微な間質性陰影で、コンセンサスとしては陰影の範囲は肺野の5%以上とされています。gravity effectではないものがILAとなります。
一般集団については7%というメタアナリシスがあります(Am J Respir Crit Care Med . 2023 Sep 15;208(6):695-708.)。
■参考記事:ILAの有病率(URL:https://pulmonary.exblog.jp/30408019/)
Pesonen I, et al. High prevalence of interstitial lung abnormalities in middle-aged never-smokers. ERJ Open Res. 2023 Sep 25;9(5):00035-2023.
■29,521人の参加者のうち、14,487人が非喫煙者で、14,380人が男性であった。全集団において、2870人(9.7%)がILAを有し、うち134人(0.5%)が線維性ILAであった。非喫煙者では、有病率は7.9%で、そのうち線維性ILAは0.3%であった。
- 概要
■ILAは胸部CTにおける偶発的所見である。これらは線維性LDの早期に現れることがある。スウェーデン人集団、特に非喫煙者におけるILAの有病率を推定した。
■Swedish CArdioPulmonary BioImage Study(SCAPIS)に登録された住民ベースの6大学病院の調査である。胸部CT検査、スパイロメトリー、アンケートが実施された。ILAは、Fleischner Societyの定義に従った。
■29,521人の参加者のうち、14,487人が非喫煙者で、14,380人が男性であった。全集団において、2870人(9.7%)がILAを有し、うち134人(0.5%)が線維性ILAであった。非喫煙者では、有病率は7.9%で、そのうち線維性ILAは0.3%であった。
- nonfibrotic ILA:presence of ground-glass opacities, cysts and/or reticular pattern without bronchiectasis
- ibrotic ILA:presence of honeycombing and/or reticular pattern with bronchiectasis
■全住民において、年齢、喫煙歴、慢性気管支炎、癌、冠動脈石灰化スコア、高感度CRPはILAと関連していた。ILAと線維性ILAの両方が、拘束性換気障害とDLCO低下と関連していた。
by otowelt
| 2023-10-22 00:14
| びまん性肺疾患