10年間の喘息治療薬の変遷

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国際的にはMARTをうまく使っていくことが推奨されていくわけですが、その前にあるas-needed ICS/LABAがそもそも普及していない現状、ホルモテロール以外のLABAにそういった有効性が示されていないことから、現状を大きく変えてくれる製剤が発売されない限り、今以上の進歩は期待できません。



Pind CA, et al. Pharmacological treatment of asthma in Sweden from 2005 to 2015. J Asthma. 2023 Nov 1:1-9.


  • 概要
■効果的な治療法があるにもかかわらず、喘息患者の多くはまだ十分にコントロールされていない。これは、ICSの使用不足とSABAの過剰使用に関連している可能性がある。

■2005年(n=1182)と2015年(n=1225)に、スウェーデンの14病院とプライマリケア56施設から、医師により喘息と診断された成人を抽出した。症状、維持治療、レスキュー薬の使用に関する情報が質問票により収集された。治療、性別、年齢、喫煙、教育、BMI、身体活動、アレルギー性喘息、症状コントロールとの関連を、χ2検定を用いて解析した。オッズ比はロジスティック回帰を用いて算出した。

■ICSにLABAやモンテルカストを併用した維持療法は39.2%から44.2%に増加した(p = 0.012)。as-needed ICS+LABAの使用は増加し(11.1~18.9%、p<0.001)、SABAの使用は減少した(46.4~41.8%、p=0.023)。ICSによる定期的な治療の頻度には大きな変化はなかった(54.2-57.2%、p=0.14)。

■高齢、喫煙歴あり、症状コントロール不良は、ICS+LABA/モンテルカストによる治療と関連していた。2015年には、22.7%がSABAを毎日使用していると報告されていた。維持療法のステップが高いこと、高齢、肥満、低学歴、現喫煙、アレルギー性喘息、運動量が少ないあるいは非常に多いこと、増悪歴があることが、SABAの日常的な使用と関連していた。





by otowelt | 2023-11-28 00:36 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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