医学論文「検索」にAIは使えるか?

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今日はAIのWeb講演をさせていただいて、そのノリで来来亭でラーメンを食べながらこの記事を書いています。

私は、できるだけラクをして医学論文情報を得ることを目指しています。1時間かかるデスクワークを10分で実現できないかと考えながら生きていますので、人生そのものがタイパ重視になっています。いやほんと、タイムだけ短くなってパフォーマンスが下がっていないことを祈るばかりですが・・・。

とりあえず、このタイパ戦略で重要になるのは、「臨床的に重要な論文を最短で抽出すること」です。

どのあたりまでAIと呼んでいいのか知りませんが、私が普段から医学論文関連で使っているAIツールは、ChatGPT有料版、Claude、Bard、perplexityあたりです。おそらく、毎日使っています。Google SGEもルーチンでONしていますが、SEOの1番目よりもAI検索のほうが勝るのかどうか、まだ何とも言えないです。パソコンのスペックのせいか、SGEをONにすると誤クリックが増えた気がします。一時期流行ったElicitは、最近あまり使わなくなりました。遊んでいるだけでも面白いんですけどね。Bing AIはたまにケンカになるので、DALL·E 3以外ではあまり使っていません。

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生成AIはその名の通り、文章を生成することに長けているので、①プロンプトを入力して、②返答を活用する、というのが定番の使い方です。

私見ですが、AIは医学論文の「検索」にはちょっと不向きです。ChatGPTでいくら「最新の」と命令してもPubMedを超える性能は厳しいです。ClaudeはPDF読み込みが神ってるAIにもかかわらず、オープンクエスチョンを投げると存在しない論文をでっち上げてくることがあります。これはChatGPTでも起こります。

そもそも、PubMedが優秀すぎるのです。医学論文検索という競技では、どのAIもPubMedを超えることはまだできそうにないです。PubMedは、自らの検索式でルーチンが作れる上、条件にあった論文が短時間で抽出できる仕様になっているからです。PubMed自体が業務効率化の塊みたいなツールになっているので、生成AIが”大なりイコール”の存在にはなりえないかもしれません。

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現時点では「最新の医学論文をタイパ重視で読んでいく」なら、PubMedのみでよいと思います。あくまで、「現時点では」です。

というのも、ChatGPT周辺は目まぐるしく発展していますので、こんな記事を書いた翌日には意見がひっくり返っているかもしれません。先日もGPT-4 Turboが発表されました。同業他社は戦々恐々としているでしょう。

さっそくGPT-4 all toolsとMy GPTsを触り始めています。

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また時間があれば、医学論文「読み込み」と、医学論文「執筆」に関するAIについても書きたいと思います。




by otowelt | 2023-11-09 21:25 | 医学論文・AI

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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