気管支鏡検査におけるアネレム


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レミマゾラム(アネレム)はミダゾラムと比べて切れ味がよいことが定評です。気管支鏡におけるアネレムが広まればよいなと思っています。

アネレムの添付文書
・効能又は効果
 全身麻酔の導入及び維持

・用法及び用量
〈導入〉 通常、成人には、レミマゾラムとして12 mg/kg/時の速度で、患者の全身状態を観察しながら、意識消失が得られるまで静脈内へ持続注入する。なお、患者の年齢、状態に応じて投与速度を適宜減速すること。
〈維持〉 通常、成人には、レミマゾラムとして1 mg/kg/時の速度で静脈内への持続注入を開始し、適切な麻酔深度が維持できるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を適宜調節するが、上限は2 mg/kg/時とする。なお、患者の年齢、状態に応じて投与開始速度を適宜減速すること。 覚醒徴候が認められた場合は、最大0.2 mg/kgを静脈内投与してもよい。

過去に日経メディカルオンラインでレミマゾラムについて紹介しています。

■気管支鏡検査の鎮静に魅力的な新薬が登場!?(URL:https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/kurahara/201812/558869.html



Kim SH, et al. Safety and efficacy of remimazolam compared with midazolam during bronchoscopy: a single-center, randomized controlled study. Sci Rep. 2023 Nov 22;13(1):20498.

■レミマゾラムは超短時間作用型ベンゾジアゼピンであり、ミダゾラムよりも消失半減期が短く、回復時間も早いが、気管支鏡検査時の安全性と有効性を評価した研究は限られている。

■本研究では、気管支鏡検査におけるレミマゾラムの安全性と有効性をミダゾラムと比較することを目的とした。この前向きランダム化並行群間比較試験は、単施設で実施された。主要転帰は、手技終了から完全覚醒までの時間とされた。その他の手技時間パラメータ、満足度プロファイル、有害事象が評価された。

■鎮静がピークに達するまでの時間および手技が終了してから完全に覚醒するまでの時間は、レミマゾラム群の方がミダゾラム群よりも有意に短かった(中央値[IQR]、2分[1-4] vs. 3分[2-5]、P = 0.006;および中央値[IQR]2分[1-5] vs. 5分[1-12]、P = 0.035)。生検以外の手技を受けた患者(n = 79)では、被験者の満足度はミダゾラム群よりもレミマゾラム群で有意に高かった(評価尺度中央値10 vs. 7、P = 0.042)。医師の満足度と再処置の意欲は群間で同程度であった。副作用の発生率は群間で同程度であり、有意差はなかったが、ミダゾラム群の拮抗剤投与率はレミマゾラム群より高かった(15.7% vs 4.1%、P = 0.092)。

■レミマゾラムは、十分な鎮静を達成するのに有効かつ安全であり、ミダゾラムよりも発現時間が短く、鎮静からの回復が早い。気管支鏡検査時の鎮静の新たな選択肢となるかもしれない





by otowelt | 2023-12-26 00:51 | 気管支鏡

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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