抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎関連ILDにおけるニンテダニブ

抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎関連ILDにおけるニンテダニブ_e0156318_22032135.png

抗MDA5抗体陽性例に対するニンテダニブの報告です。維持治療としては抗線維化薬が検討されてもよいのかもしれませんが、一般的なプラクティスとまでは言えないですね。




Chen X, et al. Nintedanib could potentially lead to improvements in anti-melanoma differentiation-associated 5 dermatomyositis-associated interstitial lung disease. Clin Exp Rheumatol. 2023 Dec 27. doi: 10.55563/clinexprheumatol/c0i032.

  • 概要
■抗MDA5抗体陽性の皮膚筋炎関連ILDにおけるニンテダニブの有効性と安全性を検討することを目的とした。

■本研究は、ニンテダニブを投与された抗MDA5抗体陽性の皮膚筋炎関連ILD患者、または投与されなかった患者を評価した後ろ向きコホート研究です。臨床症状、臨床検査、生存期間を傾向スコアマッチ解析により両群で比較した。主要評価項目は死亡率とし、有害事象は記述式とした。

■傾向スコアマッチングの結果、ニンテダニブを投与された患者14例(ニンテダニブ群)とニンテダニブを投与されなかった患者56例(非ニンテダニブ群)が登録された。

■ニンテダニブ群は非ニンテダニブ群と比較して、ヘリオトロープ疹および関節炎の発症率が低く、リンパ球数が高く、血清フェリチン値が低く、12か月時点での生存率が高かった(すべてp<0.005)。肺機能、HRCTスコア、肺VASに群間差はなかったが、縦断的研究ではニンテダニブ群において胸部HRCTスコア(p=0.028)と呼吸困難のVAS(p=0.019)に有意な改善がみられた。有害事象は患者の28.6%に認められ、ニンテダニブで最も多かった有害事象は下痢であった。





by otowelt | 2024-02-11 00:56 | 膠原病

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
カレンダー