高地肺水腫に対するフロセミド

高地肺水腫に対するフロセミド_e0156318_10202989.png

安価で使い慣れているという点でフロセミドは確かに処方しやすいかもしれません。肺水腫を改善させることは改善する、という結果になっています。

心拍出量が多いほうが高山病を発症しやすいという報告もあり( J Physiol Anthropol. 2023;42:6.)、高齢者ではとくに心係数が事前予測指標になるかもしれません。




■高地肺水腫 (HAPE) は、高地に到着した後の安静時の息切れ、咳、発熱の発症が主体である。 高地への急激な上昇によって引き起こされる疾患である。 フロセミドはHAPE治療において議論の余地があるが、中国では日常的に使用されている。HAPEの管理と予後に対するその有効性と影響を評価するには、さらなる研究が必要である。この研究の目的は、HAPE に対するフロセミドの有効性を判断することだ。

■2018年1月から2023年9月まで入院したHAPE患者の単施設後ろ向きコホート研究である。患者はフロセミド群と非フロセミド群に分けられた。背景、併存疾患、バイタルサイン、炎症バイオマーカー、生化学分析、CT重症度スコア、予後指標などの臨床変数が収集された。

■フロセミド群の患者209例、非フロセミド群の患者64例、合計273例の患者が登録された。フロセミド群は非フロセミド群と比較してCT重症度スコアの有意な減少を示した。 サブグループ分析では、フロセミドの使用期間が長いほど、肺CT重症度スコアの改善がより顕著だった。しかしながら、2群間において入院期間と院内死亡率に有意差はなかった。





by otowelt | 2024-03-20 00:32 | 呼吸器その他

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30