COPDにおけるICSは用量依存的にStenotrophomonas maltophiliaの定着リスクを増加

COPDにおけるICSは用量依存的にStenotrophomonas maltophiliaの定着リスクを増加_e0156318_23123210.png
COPDにおいてICSの位置づけは長らく変化しておらず、最新のGOLD 2024においても「ABE分類」が踏襲されています()。ICSは副次的な位置づけに過ぎず、末梢血好酸球数が高い症例において増悪を予防する効果が期待されています。要は、喘息コンポーネントを有するCOPD例(いわゆるACO)で効果を発揮することから、COPD単独においてはLAMAやLABAほど強い立ち位置にいるわけではありません。

緑膿菌をはじめいろいろな菌の定着が起こることがその理由の1つですが、Stenotrophomonas maltophiliaは近年COPDにおいて注目される菌種の1つです。







■吸入ステロイド(ICS)はCOPD患者に広く使用されている。われわれは、COPD患者におけるStenotrophomonas maltophiliaによる下気道の培養陽性とICS用量の増加に関連があるかどうかを調べた。

■ICS曝露は、組み入れ前1年間の1日平均投与量に基づいて、未使用、低用量(≦400μg)、中用量(400~800μg)、高用量(>800μg)の4群に分類した。用量反応関係は多変量Cox比例ハザード回帰により検討した。

■全患者2万2689例のうち、459例が下気道検体にてS. maltophilia陽性となった。S. maltophiliaのハザード比は、1日のICS用量が増加するにつれて上昇した。低用量:ハザード比2.6(95%信頼区間1.6~4.0)、中用量:ハザード比3.0(95%信頼区間1.9~4.6)、高用量:ハザード比5.7(95%信頼区間3.8~8.5)。






by otowelt | 2024-03-18 00:56 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31