OPTIMA試験:肺非結核性抗酸菌症に対するモルグラモスチム
2024年 04月 23日
症例数が少ないので参考程度ではありますが、非抗菌薬の可能性があるなら・・・と期待してしまいますね。
- 概要
■GM-CSF吸入は、非結核性抗酸菌症(NTM)に対する免疫調節性の可能性が提唱されている。
■この非盲検非比較パイロット試験では、主に難治性の肺NTM症(MACとMABS)患者を対象に、継続中のガイドライン治療(GBT)との併用、あるいはGBT中止患者に対する単剤療法として、吸入GM-CSF(モルグラモスチムネブライザー)の有効性および安全性を検討した。
■難治性肺NTM症(MAC24例;MABS8例)の成人患者32人を、GBT継続中の患者(16例)とGBT中止患者(16例)の2コホートに登録した募集した。モルグラモスチム300μg/日のネブライザーを48週間にわたって投与した。喀痰培養、塗抹、臨床評価(6分間歩行距離、症状スコア、QOL-B、体重)が、治療中4週ごと、治療終了後12週ごとに記録された。プライマリエンドポイントは喀痰培養陰性化である。
■8例(25%)が治療中に培養転換を達成した(MAC7例[29.2%]、MABS1例[12.5%])。MAC症患者24例のうち、4例が部分奏効を示し、ベースライン時の塗抹陽性だったものが治療終了時に陰性化し、MGIT陽性になるまでの期間が延長した。このうち2例は治療終了後も培養陰性が持続した。
■重篤な有害事象は主に呼吸器系の増悪またはNTM症の悪化であった。治療に関連しない死亡が3例報告された。
by otowelt
| 2024-04-23 00:31
| 抗酸菌感染症