OPTIMAL研究:重症喘息における抗IL-5製剤の投与間隔は空けても大丈夫?
2024年 06月 14日
むこう1年くらい喘息のスライドで確実に使われることになる研究でしょう。
IL-5製剤はヌーカラ®とファセンラ®が使用可能ですが、徐々に間隔をあけていくプラクティスは、すでに実臨床でも適用しています。今回の研究では結論が出ていないですが、個人的にはコントロールがついている症例ではタイトレーションは柔軟に実施してよいと思います。コントロールが甘くなるようならすぐに戻すことが重要です。
IL-5製剤はヌーカラ®とファセンラ®が使用可能ですが、徐々に間隔をあけていくプラクティスは、すでに実臨床でも適用しています。今回の研究では結論が出ていないですが、個人的にはコントロールがついている症例ではタイトレーションは柔軟に実施してよいと思います。コントロールが甘くなるようならすぐに戻すことが重要です。
- 概要
■抗IL-5抗体による生物学的製剤は、重症好酸球性喘息における増悪と維持OCS必要性を効果的に減らす。しかし、抗IL-5治療をどのくらいの期間続けるべきかは不明である。
■臨床試験データによると、IL-5治療を中止すると、変動しながら次第にコントロールが失われることがわかっている。このタイトレーションを検討したパイロット研究では、抗IL-5製剤によって臨床的にコントロールを達成した患者(増悪や維持OCSなし)において、間隔を変更せずに継続するか、投与期間を延長するかランダムに割り付けられた。投与間隔を徐々に延長し、コントロールが失われたらふたたび投与期間を短縮するというタイトレーションをおこなった。
■登録された73人の患者のうち、37人がOPTIMALタイトレーション群にランダム化され、患者の78%がこれに耐えた。コントロール群と比較して、OPTIMAL タイトレーション群は追跡中に増悪が多くなる傾向があったが統計学的有意差には達しなかった。(32% vs 17%、p=0.13)。
■OPTIMALタイトレーションによる重篤な有害事象はなく、肺機能と症状は、研究全体を通じて両群で安定していた。
by otowelt
| 2024-06-14 00:25
| 気管支喘息・COPD