ニューモシスチス肺炎のリスク因子


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IMIDの範囲が非常にヘテロなので、解釈に注意が必要です。




  • 概要
■PCPの死亡率は依然として高い。基礎疾患が与えるリスクについてはよくわかっていない。

■2011 年 1 月から 2021 年 12 月にかけて実施されたこの多施設共同後ろ向き観察研究では、EORTCの定義に従ってPCPの確定あるいはprobableと診断されたすべての連続患者を対象に、背景と基礎疾患状態が死亡リスクに与えるかどうか評価した。

■全体で 481 人の患者が研究に含まれ、180 人 (37.4%) がPCPと確定診断され、301 人 (62.6%) がprobable PCPと定義された。免疫介在性炎症性疾患(IMID)または固形腫瘍の患者は、90日目の時点で他のPCP患者よりも統計的に予後が悪かった。多変量解析では、HIV陰性集団のうち、固形腫瘍の基礎疾患(オッズ比5.47、95%信頼区間2.16-14.1、P < .001)、IMID(オッズ比2.19、95%信頼区間1.05-4.60、P = .037)、長期コステロイド曝露(オッズ比2.07、95%信頼区間1.03-4.31、P = .045)、喀痰/BAL塗抹標本中の嚢子(オッズ比1.92、95%信頼区間1.02-3.62、P = .043)、入院時のSOFAスコア(オッズ比1.58、95%信頼区間1.39-1.82; P < .001)が90日死亡と関連していた。死亡と関連していた免疫抑制剤は、ステロイドの既往のみあった (オッズ比1.67、95%信頼区間1.03-2.71、P = .035)。特にプレドニゾンの 1 日投与量が 10 mg 以上の場合高かった(オッズ比1.80、95%信頼区間1.14-2.85、P = .010)。

■IMIDの内訳は以下の通り(文献より引用:オープンアクセス)
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■HIV 陰性の患者では、PCP診断前の長期ステロイド治療は、特に IMID 患者において90 日死亡率の上昇と独立して関連していた。





by otowelt | 2024-06-16 06:58 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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