XALOC-1:重症好酸球性喘息に対するベンラリズマブ

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どのバイオも、「他剤と比較して増悪が減った」という研究が存在するので、割と解釈が難しいです。今のところは末梢血好酸球数、FeNO、IgEをもとに選ぶのが一般的です。






  • 概要
■過去の第3相試験と実臨床研究により、重症好酸球性喘息 (SEA) におけるベンラリズマブの有効性と安全性が実証されている。

■以前の生物学的製剤の使用と治療選択に重要な主要なベースライン特性に基づいて、SEAにおける実臨床での有効性を確認するには、追加の大規模コホートデータが必要である。

■XALOC-1 は、SEA の成人を対象としたベンラリズマブの大規模かつ多国籍の後ろ向き観察研究プログラムである。

■12か月のベースライン期間中およびベンラリズマブ開始後最大48週間にわたって、年間増悪率 (AER)、経口ステロイド維持療法 (mOCS) の使用、喘息症状のコントロール、肺機能を評価しました。サブグループ分析は、生物学的製剤の過去の使用、主要ベースライン臨床特性(mOCS使用、血中好酸球数、増悪歴、喘息診断時の年齢、FeNO、アトピー合併、CRSwNP)に基づいて行われた。

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(文献より引用、CC BY 4.0)

■分析した1002人の患者のうち、380 人が生物学的製剤の使用歴があった。48週目に、71.3% で増悪がみられなかった(ベースラインでは 17.2%)。AER の相対的減少は全体で 82.7%、生物学的製剤の使用歴のある患者では 72.9%だった。すべての腫瘍臨床特性サブグループで、この割合は維持された。ベースラインで mOCS使用患者(n=274)のうち、47.4%(274 人中 130 人)が 48 週目までに使用を中止した。1 日の投与量のベースラインからの平均減少率は51.2%で、生物学的製剤の使用歴がある患者 (n=115) では 34.9% と顕著だった。喘息症状のコントロールと肺機能において臨床的に有意な改善が認めらた。

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(文献より引用、CC BY 4.0)

■ベンラリズマブで治療された SEA 患者は、以前の生物学的製剤使用歴や臨床特性に関係なく、臨床アウトカムが大幅に改善した。





by otowelt | 2024-07-25 00:22 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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