入院時高血糖は肺炎の死亡リスク
2024年 08月 09日
初診時に高血糖を見逃さないことが重要です。最近はカットオフ以上の場合に色が変わったりアラートが出たりすると思うので未診断糖尿病に出合うことは減ったような気がします。
血糖値>200mg/dL以上が肺炎の死亡リスクとする報告があります（Clin Respir J. 2022 Aug; 16(8): 562–571.）
- 概要
■入院時の血糖値上昇はしばしば観察され、さまざまな患者集団で有害なアウトカムと関連している。このメタアナリシスでは、肺炎患者における入院時の血糖値上昇と臨床アウトカムとの関連性を評価するために、既存のエビデンスを統合することを目指した。
■2023年8月31日までに公開され、臨床アウトカムと入院時血糖値について報告している研究について、PubMed、Medline、Cochraneライブラリ、Web of Science 、Scopus データベースを検索した。データは2人の独立したレビューによって抽出された。ランダム効果メタアナリシスを用いて、オッズ比を求めた。
■合計23件の研究 (34,000人の参加者) が対象となった。入院時の血糖値上昇は、短期死亡率（プールオッズ比2.67、95％信頼区間1.73-4.12）および長期死亡率（プールオッズ比1.70、95％信頼区間1.20-2.42）の上昇と有意に関連していた。血糖値が上昇していた患者は、ICU入院を必要とする可能性が高かった（プールオッズ比1.86、95％信頼区間1.31-2.64）。また、統計的に有意ではなかったものの、再入院および人工呼吸器のリスク増加の可能性が示唆された。血糖値の上昇は、入院期間の約0.72日延長と関連していた。
■入院時の血糖値の上昇は、肺炎患者におけるいくつかの有害な臨床アウトカム、特に死亡率と関連していた。
by otowelt
| 2024-08-09 01:41
| 呼吸器その他
