クライオバイオプシー(TBLC)診断のメタアナリシス
2024年 09月 13日
最近では、TBLCに特化したNashville出血スコアが開発されています。冷生理食塩水の使用や気管支内バルーンの使用は、BTSでは「中等度」出血ですが、Nashvilleスコアではグレード2または3に分類されます。
- 概要
■研究には分類不能な ILD の成人が含まれ、TBLC の診断性能、合併症、および方法論的手法が報告されている。診断性能、気胸、出血についてメタアナリシスが行われた。サブグループ分析とメタアナリシスにより、方法論的変数が評価された。
■6183 人の参加者を含む 70 件の研究が含まれた。TBLC の診断率は 81% (95%信頼区間79-83%、I2=97%) で、全身麻酔 (p=0.007)、凍結生検前の ILD 多職種会議 (p=0.02)、2.4 mm 凍結プローブ (p=0.04)、平均努力肺活量の上昇 (p=0.046)、、平均DLCOの上昇 (p=0.023) は、より高い診断率の有意な因子だった。
■気胸率は 5% (95%信頼区間4-5%、I2=91%) で、2.4 mm 凍結プローブ (p<0.00001)、術後ルーチン画像診断 (p<0.00001)、複数葉サンプリング (p<0.0001)、DLCO低下 (p=0.028)、全身麻酔 (p=0.05) は、有意な気胸の予測因子だった。中等度から重度の出血率は 12% (95%信頼区間11-14%、I2=95%) で、2.4 mm 凍結プローブ (p=0.001) および出血スコア選択 (p=0.04) が有意な因子だった。
■limitation:多くの研究が低質で、バイアスのリスクが高い。非ランダム化、非連続的なデータに依存している。診断率や出血の重症度の定義が研究間で一貫していない。
by otowelt
| 2024-09-13 00:49
| びまん性肺疾患