持続性エアリークに対するタルク vs OK-432(ピシバニール)

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エアリークについては、基本タルクを使うことが多いと思います。OK-432(ピシバニール)を使うことはかなり減りました。『5KEや10KEの「KE(Klinische Einheit)」って「臨床単位」をドイツ語にしたものなんだぜ』『ピシバニールはStreptococcus pyogenes Su株のペニシリン処理凍結乾燥粉末なんだぜ』というトリビアも、役にも立たなくなってきました。




  • 概要
■この研究は、持続性エアリークを有する患者に対する胸膜癒着術において、OK-432とタルクの有効性と安全性を比較した日本全国規模の後ろ向きデータベース研究である。

■2010年7月から2022年3月までの期間に、DPCデータベースから気胸で入院し、入院後7日以内に化学的胸膜癒着術を受けた患者を対象とした。傾向スコアマッチング後、OK-432群2,508例とタルク群627例で比較検討した。

■主要評価項目である治療失敗率はタルク群で31.4%、OK-432群で37.5%であり、タルク群で有意に低かった。特に追加の胸膜癒着術の必要性において、タルク群が29.0%、OK-432群が33.7%と、タルク群で有意に低率であった。

■本研究では院内死亡率(タルク群8.8% vs OK-432群9.1%)および入院中の間質性肺疾患の発症率(タルク群0.5% vs OK-432群0.5%)に有意差はみられなかった。また、在院日数、30日以内の再入院率についても両群間で有意差はなかった。

■本研究の強みは全国規模のデータベースを使用し実臨床を反映した大規模なデータを分析できた点だが、後ろ向き観察研究であるため測定されていない交絡因子の影響を完全には排除できない点や、両薬剤とも気胸に対する適応外使用であった点などが限界として挙げられる。

■持続性エアリークを有する患者に対する初回の胸膜癒着術において、タルクの使用がOK-432と比較して有効性で優れており、安全性は同等である可能性が示された。





by otowelt | 2024-12-07 00:24 | 呼吸器その他

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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