気管支鏡中のネーザルハイフロー
2025年 01月 03日
気管支鏡室にネーザルハイフローを持ってくるのが毎回大変ではありますね。
■気管支鏡検査を受ける患者、特に低酸素症の既往がある患者は、酸素飽和度がさらに悪化する重大なリスクに直面する。このリスクの高まりにより、検査中は酸素療法が必要となり、必須となる。HFNC は、成人の低酸素性急性呼吸不全 (ARF) の管理に広く使用されている。これに基づいて、HFNC は内視鏡検査で使用されているが、軟性気管支鏡検査 (FOB) 患者における HFNC に関する研究はまだほとんどない。
■この研究の目的は、低酸素症の既往がある患者における軟性気管支鏡検査中に適切な酸素飽和度を維持する上での HFNCと鼻カニュラ酸素療法を比較し、有効性を評価した。
■2018年1月から2023年8月までに気管支鏡検査を受け、HFNCまたは鼻カニューレ酸素補給を受けた低酸素血症患者232名を遡及的に調査した。対照群には鼻カニューレ酸素を、観察群にはHFNCを投与した。手術中の酸素飽和度、心拍数、血圧、有害事象の変化を2群間で比較した。
■患者はHFNC群 (n = 78) と鼻カニューレ酸素群 (n = 154) に分けられた。 気管支鏡中、最低酸素飽和度 (SpO2) は両群で同様であったが (術中最低 SpO2 は麻酔開始から手術終了までの間に発生する SpO2 の最低値と定義)、最低 SpO2 < 90% の発生は HFNC 群で有意に低かった (3.8% vs. 17.5%、p = 0.003)。いずれの群でも重篤な合併症は報告されなかったが、一般的な有害事象の全体的な発生率は HFNC 群と従来の酸素療法 (COT) 群でそれぞれ 7.7% と 20.1% であった (p = 0.015)。多変量解析により、動脈血酸素分圧が吸入酸素分圧(PaO2/FiO2; P/F)より高いことが、酸素飽和度低下イベントに対する保護因子であることが示された(p = 0.032、OR = 0.990、95% CI:0.982-0.999)。ベースラインの PaO2/FiO2 ≥ 200 mmHg の患者では、HFNC 群は、処置前から気管支鏡検査終了までバイタルサインの変化がよりスムーズであったが、脱酸素化イベントおよび有害事象の発生率に関しては 2 つのグループ間に有意差はなかった。
■HFNC 療法の使用は、低酸素症患者の気管支鏡検査中の SpO2 < 90% の発生率を効果的に減らすことができる。さらに、HFNC は COT と比較して有害事象の全体的な発生率を大幅に減らす。より軽度の低酸素症の患者では、気管支鏡検査中の操作安定性を維持するという利点を見逃すべきではない。
by otowelt
| 2025-01-03 01:22
| 気管支鏡










