BOREAS・NOTUS試験統合解析:COPDに対するデュピルマブ(QOL)


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Bhatt先生すごい。Lancet Respiratory Medicineと分けたのは何か理由があるんですかね?





■COPD治療において、患者報告アウトカムを臨床評価と併せて考慮する必要がある。デュピルマブの追加治療が、COPD およびタイプ 2 炎症の患者の健康関連QOLと呼吸器症状を改善するかどうか調べた。

■この 2 つの第3相試験の統合分析では、トリプル療法を受けている COPD およびタイプ 2 炎症の患者を、デュピルマブ 300 mg (n = 938) またはプラセボ (n = 936) に 1:1 でランダムに割り付け、52 週間にわたって 2 週間ごとに投与しました。QOLと呼吸器症状の重症度は、SGRQスコア(合計 [0~100 単位、スコアが低いほどQOLが高い] と症状、活動、影響のドメインスコア)および COPD の呼吸器症状の評価(E-RS:COPD、合計 [0~40 単位、スコアが低いほど呼吸器症状が軽度] と呼吸困難・咳・痰・胸部症状のドメインスコア)のベースラインから 52 週までの変化によって測定された。

■1,660 人の患者が 52 週目まで到達した(各治療群で n = 830)。 52 週目に、デュピルマブはプラセボと比較して SGRQ および E-RS:COPD の合計スコアを、最小二乗平均差 (95%信頼区間) -3.4 (-5.0, -1.8; P < .0001) vs -0.9 (-1.4, -0.4; P = .0006) 減少させた。同様の減少は、症状 (-3.5 [-5.5, -1.5])、活動 (-4.0 [-5.9, -2.1])、影響 (-2.9 [-4.6, -1.1]) の SGRQ ドメイン スコア、および呼吸困難 (-0.6 [-0.8, -0.3])、咳嗽および痰 (-0.2 [-0.3, 0.0])、胸部症状 (-0.1 [-0.3, 0.0]) の E-RS:COPD ドメイン スコアでも確認された。

■デュピルマブは、COPDおよびタイプ2炎症を有する患者において、SGRQおよびE-RS:COPDの合計スコアとドメインスコアの改善を示した。





by otowelt | 2025-02-16 00:50 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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