IPFとCOPDに対するACE阻害薬
2025年 08月 24日
ううむ。ACE阻害薬を使う機会はめっきり減ったものの・・・。
- 概要
■ACE阻害薬(ACEi)は広く使用されている降圧薬であり、心保護効果が実証されている。これまでのメカニズム研究および臨床研究において、ACEi療法は特発性肺線維症(IPF)の疾患進行を遅らせ、死亡率を低下させる可能性が示唆されている。
■課題は、実臨床におけるIPF患者集団において、ACEiの使用は全死亡率の減少と関連しているか?もし関連している場合、COPD患者においても関連が認められるか?である。
■CPRD GOLDデータベース(2019年)の電子カルテ記録を用い、入院患者ケアデータおよびONS死亡登録データとリンクさせ、後ろ向き解析を実施した。IPFおよびCOPD患者は、ACEiの使用(診断前5年間に3回以上処方されたと定義)に基づいて層別化され、傾向スコアマッチングを用いて年齢、性別、喫煙歴がマッチングされた。
■多変量Cox回帰分析を実施し、年齢、性別、BMI、喫煙状況、多重剥奪指標、糖尿病、CKD、および一般的な心血管系合併症を調整した。IPFコホートでは、原因別死亡率を考慮するために競合リスク分析を用いた。
■本研究には、IPF患者3,579名とマッチさせたCOPD対照群(平均年齢74歳、女性36%)が含まれた。IPFコホートでは1,326名(37%)がACEi使用者であり、COPD患者では1,061名(30%)がACEi使用者であった。
■ACEiの使用は、IPF患者において、併存疾患の有無にかかわらず生存率の改善と関連していた(ハザード比0.89、95%信頼区間0.81-0.98、p = 0.013)。しかし、COPD患者においては同様の関連は認められなかった(ハザード比 1.09、95%信頼区間0.95-1.25、p = 0.234)。
■ACEiは、IPF患者において全死亡率の低下と独立して関連していたが、COPD患者においては関連していなかった。IPF患者集団においてこれらの知見を確認するには、前向き試験の実施が求められる。
by otowelt
| 2025-08-24 00:37
| びまん性肺疾患










