サルコイドーシスに対する生物学的製剤および分子標的治療


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今年のATSで注目されたのはMTXでした。





  • 概要
■抗TNF薬であるインフリキシマブは、ステロイドまたは第二選択薬に反応しないサルコイドーシスの治療に用いられる。他の抗TNF薬、非TNF生物学的製剤、分子標的薬の有効性は依然として不明である。

■本研究は、多臓器サルコイドーシスの管理におけるこれらの治療法の役割を評価することを目的とした。

■サルコイドーシスにおける生物学的製剤および分子標的治療の試験を同定するために、システマティックレビューを実施した。メタアナリシスでは、ベースラインからの平均変化として、%予測努力肺活量(FVC)を検証した。

■6777件の記録が見つかり、16件の研究が選択基準を満たした。これらには、8件のランダム化比較試験と8件の単群試験が含まれていた。14件の研究では生物学的療法が評価され、インフリキシマブ(n=5)、アダリムマブ(n=2)、エタネルセプト(n=2)、ゴリムマブ(n=1)、リツキシマブ(n=1)、アナキンラ(n=1)、サリルマブ(n=1)、ウステキヌマブ(n=1)、エフゾフィチモド(n=1)だった。JAK阻害薬では、トファシチニブ(n=2)が評価された。8件のRCTのうち5件でバイアスリスクが高かった。

■%予測FVCのメタアナリシスでは、治療による中程度の改善が示され(平均変化率:4.79%(95%信頼区間:1.22~8.35))、これはTNF阻害薬による改善率5.70%(95%信頼区間:1.61~9.78)に牽引された。異質性は大きく(I²=76.3%)、データ統合では、インフリキシマブ、アダリムマブ、エフゾフィチモド、トファシチニブはすべての推定値において肯定的な効果を示したが、いくつかのアウトカムの改善はMCIDの閾値に達しなかった。

■メタアナリシスは肺サルコイドーシスにおけるインフリキシマブの使用を支持しているが、肺機能の改善は中程度である。皮膚疾患におけるアダリムマブとトファシチニブ、肺疾患におけるエフゾフィチモブの使用については、限定的ながら有望なエビデンスが得られている。





by otowelt | 2025-10-15 00:20 | サルコイドーシス

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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