EVEREST試験:鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対するデュピルマブ vs オマリズマブ
2025年 10月 06日
CRSwNPに対して適応があるのは、デュピクセントとヌーカラですが、喘息を併発している場合は全バイオが対象になります。副鼻腔領域にエビデンスがあるのがこの2剤ということになります。なお、現時点では耳鼻咽喉科においてはデュピクセントの処方が主流と思われます。
- 概要
■鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(CRSwNP)は、主に2型炎症によって引き起こされる。タイプ2炎症のドライバー(IL-4/IL-13シグナル伝達)とメディエーター(IgE)を標的とする生物学的製剤デュピルマブとオマリズマブは、CRSwNPの治療に有効だが、直接比較した症例はほとんどない。この初の直接比較試験であるEVEREST試験では、軽症、中等症、または重症喘息を有する重症CRSwNP患者を対象に、デュピルマブとオマリズマブの有効性と安全性を比較することを目的とした。
■EVEREST試験は、17か国100病院または臨床センターで実施された国際共同ランダム化二重盲検第4相試験である。施設は耳鼻咽喉科医、呼吸器科医、アレルギー科医、免疫科医が診療を行っている施設が選ばれ、以前に二重盲検試験を実施していること、経鼻内視鏡検査と心電図装置を備えていることが求められた。適格患者は18歳以上で、コントロール不良の重度の鼻茸スコアが5以上(かつ各鼻孔で2以上)で、スクリーニング前の少なくとも8週間にわたる鼻閉と嗅覚消失の症状があり、医師が喘息と診断した患者である。
■患者は、2週間ごとにデュピルマブ300 mgを皮下投与する群、または2週間ごとまたは4週間ごとに体重およびIgEレベルに応じたオマリズマブ投与を24週間投与する群に1:1の割合でランダムに割り付けられ、背景にはモメタゾンフランカルボン酸エステル点鼻薬が使用された。患者と治験責任医師は、治験薬についてマスクされた。
■主要評価項目は、24週時点の内視鏡的鼻茸スコアおよびUPSITのベースラインからの変化である。有効性はITT集団で評価され、安全性は試験薬を少なくとも1回投与された患者で評価された。
■2021年9月27日から2024年12月27日の間に、819人が研究への組み入れについてスクリーニングされ、459人が除外された(スクリーニングで不合格となった主な理由は、167人が鼻茸スコア≥5を満たさなかったか、鼻閉と嗅覚喪失の症状が継続していなかった、114人が気管支拡張薬投与前のFEV1≦85%予測値を満たさなかった、99人がオマリズマブの投薬量に基づく適格基準を満たさなかった)ため。
■360人がランダムに割り付けられた(181人がデュピルマブ群、179人がオマリズマブ群)。360人のうち、198人(55%)が男性、162人(45%)が女性で、全集団サンプルの平均年齢は52±13.1歳であった。
■24週時点で、すべての主要および副次的有効性評価項目において、デュピルマブ群においてオマリズマブ群よりも有意に改善が確認された。デュピルマブ群とオマリズマブ群の、鼻茸スコアのベースラインからの最小二乗平均変化は-1.60(95%信頼区間 -1.96~-1.25、p<0.0001)、UPSIT 8.0(6.3~9.7、p<0.0001)だった。デュピルマブ群179名中115名(64%)、オマリズマブ群173名中116名(67%)が治療関連有害事象を報告し、その中で最も多くみられたのは鼻咽頭炎、過量投与、頭痛、上気道感染症、および咳嗽だった。本試験において死亡例はなかった
■重症CRSwNP・喘息併発患者において、デュピルマブはオマリズマブより優れた効果を示した。
by otowelt
| 2025-10-06 00:21
| 気管支喘息・COPD










