PRISmは肺癌のリスク
2025年 10月 27日
COPDの前段階と言えるPRISmと肺癌のリスクに関する論文です。
■参考記事:
・呼吸器内科医が知っておきたい概念:PRISm(URL:https://pulmonary.exblog.jp/28617093/)
・臨床医が知るべき新病態概念「プリズム」COPDの前段階、介入は必要なのか?(URL:https://medical-tribune.co.jp/theme/doctors-eye/articles/?blogid=11&entryid=542925)
・OCEAN研究:日本人におけるPRISmの有病率(URL:https://pulmonary.exblog.jp/29681607/)
・PRISmと拘束性換気障害の臨床的意義(URL:https://pulmonary.exblog.jp/32747391/)
・気管支拡張症におけるPRISm(URL:https://pulmonary.exblog.jp/33444401/)
・メタアナリシス:PRISmの有病率は12%(URL:https://pulmonary.exblog.jp/33450115/)
・PRISmがILAに与える影響(URL:https://pulmonary.exblog.jp/33521440/)
・PRISmはCOPDのリスク(URL:https://pulmonary.exblog.jp/33543285/)
■PRISmは、臨床的に意義のある明確な肺のパターンとして浮上しているが、肺癌リスクとの関連は依然として明らかではない。この研究では、PRISm の人と正常なスパイロメトリーおよびCOPDの人の肺癌発症リスクを比較した。
■ベースラインでスパイロメトリーを実施し、登録前に癌の病歴のない UK バイオバンクの参加者 267,222 人のデータを分析した。 肺機能は正常、PRISm(FEV1/FVC ≥ 0.70 かつ FEV1 予測値の 80% 未満)、軽症COPD(FEV1/FVC < 0.70 かつ FEV1 ≥ 80%)、中等症~重症COPD(FEV1/FVC < 0.70 かつ FEV1 < 80%)に分類された。肺癌発症症例は、国の含登録との関連を通じて特定された。Cox比例ハザードモデルとFine-Gray競合リスクモデルを用いて、交絡因子を調整した上で、ハザード比(HR)および部分分布ハザード比(sHR)を推定した。
■中央値13年間の追跡期間中に、2,058例の肺癌新規症例が同定された。多変量モデルでは、正常スパイロメトリーの個人と比較した肺癌の調整HRは、PRISm群で1.59(95% CI 1.38-1.82)、軽症COPDで1.75(95% CI 1.51-2.02)、中等症~重症COPDで2.92(95% CI 2.62-3.25)であった。競合リスクモデルの結果は一貫しており、PRISm群のsHRは1.55(95% CI 1.35-1.79)であった。
■PRISmは肺がんリスクの上昇と独立して関連していた。PRISm集団におけるリスク層別化と早期スクリーニング戦略の改善が必要である。
by otowelt
| 2025-10-27 00:36
| 気管支喘息・COPD










