線維性過敏性肺炎におけるBALF中リンパ球比率とアウトカム
2026年 02月 01日
本研究は、未治療の線維性過敏性肺炎(fHP)において、BAL中のリンパ球比率が高いことは肺容量が保たれていることを反映し、予後予測因子であるCPIで調整してもなお、良好な予後と独立して関連することを示した報告です。
■本研究は、線維性過敏性肺炎(fHP)における気管支肺胞洗浄(BAL)中のリンパ球増多の臨床的意義について、ベースラインの肺機能検査(PFT)の各指標および移植フリー生存率との関連を調査したものである。
■2006年から2019年の間にロイヤル・ブロンプトン病院ILDユニットで経過観察され、PFTから3ヶ月以内に診断目的のBALを施行した未治療のfHP患者162名(年齢中央値64歳、男性43%、喫煙歴あり39%)を後方視的に解析。
■BALリンパ球分画の中央値は24%(IQR 21-28)であった。解析の結果、BALリンパ球分画の上昇は、より軽症な疾患状態、具体的には高いFVC(係数 0.28, p=0.011)、高いFEV1(係数 0.20, p=0.05)、および低いComposite Physiologic Index(CPI)(係数 -0.11, p=0.04)と有意に関連していた。
■BALリンパ球分画とDLCO全体との間に有意な相関は認められなかった 。しかし、DLCOを肺胞気量(VA)と拡散係数(KCO)に分けて解析すると、BALリンパ球分画はVAとは正の相関(p<0.0005)を示した一方、KCOとは負の相関(p<0.0005)を示し、相反する関係が明らかになった。
■年齢、性別、喫煙歴で調整したCox回帰分析において、高いBALリンパ球分画、低いCPI、高い%FVC、%FEV1、%DLCOは、いずれも無移植生存率の延長と有意に関連していた。DLCOの構成要素に関しては、VAは生存と関連していたが、KCOは生存との関連を示さなかった。
■未治療fHPにおいて、BALリンパ球増多は肺容量の保全(VA)とガス交換効率の低下(KCO)という異なる生理学的影響を反映していることが示唆された。また、高いBALリンパ球分画は、予後と最も強く関連する指標であるCPIによる調整後も、独立して良好な生存予後を予測する因子だった。
by otowelt
| 2026-02-01 00:39
| びまん性肺疾患










