免疫関連間質性肺炎に対する全身性ステロイドの治療期間

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ASCOやESMOを含む既存ガイドラインは、ICI関連有害事象に対するステロイドを少なくとも4〜6週程度で漸減することを推奨してきましたが、3週間の非劣性が示されなかったとする貴重な報告です。




■免疫チェックポイント阻害薬(ICI)に関連する間質性肺炎に対する最適な全身性ステロイド治療期間は依然として不明であり、この問題を検討したランダム化試験はこれまで行われていない。

■軽症(CTCAEグレード1~2)の免疫関連間質性肺炎患者を対象に、短期間の治療成功という観点から、3週間のステロイド漸減療法が、ガイドラインで推奨される6週間の漸減療法に対して非劣性であるかどうかを検討すること。

■軽症の免疫関連間質性肺炎患者を、3週間または6週間のステロイド投与レジメンのいずれかに割り付けた。主要評価項目は8週時点での治療成功率とし、これは肺炎の悪化に伴うステロイド増量や投与期間延長を必要とせず、かつ安静時・室内気吸入下でのSpO2が90%以上であることと定義した。

■全体で106例がランダム化された(年齢中央値72歳、グレード2が73%)。治療成功率は3週間群で66.7%、6週間群で85.2%であり、3週間レジメンの非劣性は示されなかった(差:-18.5パーセントポイント [80%信頼区間:-29.0%~-7.9%]、P = 0.621)。事前に規定された探索的解析では、6週間レジメンの優越性が示された(P = 0.013)。グレード3以上の有害事象は3週間群で12%、6週間群で24%に認められたが、いずれも臨床的介入により管理可能であった。King's Brief Interstitial Lung Disease(K-BILD)スコアを用いたベースラインからのQOLの平均変化量は、3週間群で4.78、6週間群で6.28であった(群間差:-1.50パーセントポイント、95%信頼区間:-5.91~2.91)。全生存期間は両群間で同等であった(ハザード比:1.03、95%信頼区間:0.46~2.29、P = 0.95)。

■本研究は、ICI関連肺炎の治療におけるエビデンスに基づいた標準的治療法として、6週間のステロイド投与レジメンを確立するものである。





by otowelt | 2026-07-16 00:23 | 肺癌・その他腫瘍

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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