FIBRONEER-IPFおよびFIBRONEER-ILD試験の統合死亡解析
2026年 08月 01日
本報告は新規試験ではなく、既報の2つの第III相試験を統合した副次的な死亡解析です。死亡を主要評価項目として設計された独立試験ではないため、ネランドミラストによる生存利益を確証したというより、その可能性を強く支持する結果と解釈するのが妥当なのでしょう。
■特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)患者を対象としたプラセボ対照試験であるFIBRONEER-IPF試験およびFIBRONEER-ILD試験において、主要な副次評価項目は達成されなかったものの、死亡までの期間(副次評価項目)に関してネランドミラストによる数値的な有益性が認められた。
■我々は、生存に対するネランドミラストの効果の堅牢性をさらに検討した。
■両試験とも、死亡までの期間に関する主要解析は、Cox比例ハザードモデルを用い、肺移植後の死亡を除くすべての死亡を対象として実施した。共変量の影響に関する感度分析、ティッピングポイント分析、ならびに治療中および治療終了直後の死亡や、治療期間中に発生した事象(intercurrent events)の影響に関する補足的解析を行った。また、ネランドミラストへの曝露量(定常状態におけるトラフ濃度)と死亡までの期間との関係を評価した。
■両試験の統合データに基づくと、全追跡期間(平均16.7か月)において、プラセボと比較した死亡リスクは、ネランドミラスト9 mg 1日2回投与群で33%(ハザード比:0.67 [95%信頼区間:0.49, 0.90]、p=0.009)、18 mg 1日2回投与群で43%(ハザード比:0.57 [95%信頼区間:0.41, 0.78]、p<0.001)低下した。感度分析および補足的解析の結果は、死亡までの期間に関する主要解析の結果と整合していた。ティッピングポイント分析により、死亡率に対するネランドミラストの有益性が欠測データに起因する可能性は極めて低いことが示された。
■曝露量-反応関係の解析では、ネランドミラストの血漿中曝露量が高いほど、死亡リスクが低いことが示された。
■これらの解析結果は、IPFおよびPPF患者の生存を改善するために、ネランドミラスト18 mg 1日2回投与を用いることを支持するものである。
by otowelt
| 2026-08-01 01:51
| びまん性肺疾患










