緊張性気胸における脱気針の適切な長さ
2009年 01月 18日
救急をやっていたとき、緊張性気胸の脱気をレントゲンを見る前に
しなければならない状況があったのですが
針の長さはどれくらいがベスト?という論文が発表された。
Needle Thoracostomy for Tension Pneumothorax: Failure Predicted by Chest Computed Tomography. Prehospital Emergency Care 2009;13(1):14 - 17.
第2肋間・鎖骨中線上の胸壁の厚さをCTで計測したというシンプルな論文。
脱気の際にアメリカで用いる、4.4cmのカテ針は妥当かどうかを考察した。
全110例(平均43.5歳)の平均の胸壁厚は、右:4.5 cm (± 1.5 cm)、
左:4.1 cm (± 1.4 cm)だった。
結果としては、4.4cmのカテ針は、50%(95%CI:40.7-59.3%)の外傷患者で
脱気に失敗する!!!
ゲゲップ!!!!
自然気胸でも外傷性気胸でも、大胸筋発達してるし、年齢も若いから
50%で失敗するという考察が成り立ってしまったのだと思う。
ちなみによく救急でおいてある針、テルモの針なんかは
38mmなので、届かない可能性もある・・・・。
日本人はでも痩せてるから大丈夫かな。。。
by otowelt
| 2009-01-18 21:22
| 救急