NSCLCセカンドラインにおいて、エルロチニブにベバシズマブ併用でPFSが延長


ATLAS試験でも、タルセバ+アバスチン > タルセバalone の結果

Phase III Study Showed Tarceva in Combination With Avastin as First-Line Maintenance Therapy Improved Progression-Free Survival in Advanced Lung Cancer


●BeTa Lung試験
 進行非小細胞肺癌のセカンドライン療法として、ベバシズマブとエルロチニブを
 併用投与すると、エルロチニブの単独投与に比べて、無増悪生存期間が延長、
 奏効率も向上することが確認された。
 全生存期間については統計学的に有意な延長は認められなかった。 

●ATLAS試験(AVF3671g)
 ATLAS試験は、データ安全性監視委員会の勧告に基づいて早期中止された。
 プラセボとベバシズマブを併用したグループに比べ、エルロチニブ+ベバシズマブ群
 の無増悪生存期間が有意に長いことを明らかにした。
 また予備的に行われた安全性評価では、有害事象についても新たな問題を認めず
 過去に行われたエルロチニブ、ベバシズマブに関する臨床試験で見られたと同程度。

 ATLASは、二重盲検の無作為化試験として複数国の医療機関で行われた。
 局所進行、再発、または転移性のNSCLC患者1157人を登録。ベバシズマブに
 関するこれまでの臨床試験では、脳への転移がある患者、肺以外の場所に
 扁平上皮性の腫瘍が存在する患者、抗凝固薬を使用している患者はしばしば除外
 されてきたが、今回はそれらの患者も対象に含まれている。
by otowelt | 2009-02-12 16:27 | 肺癌・その他腫瘍

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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