末梢静脈カニューレ挿入時に冷却スプレーをかけると疼痛が軽減する
2009年 02月 27日
液化石油ガス冷却スプレーを、局所麻酔代わりに用いることが
妥当かどうかという論文。
ペンレスを頭に思い描くわけだが、、臨床現場で効いたと思ったことはない。
Effect of topical alkane vapocoolant spray on pain with intravenous cannulation in patients in emergency departments: randomised double blind placebo controlled trial. BMJ 2009;338:b215
背景:
末梢静脈カニューレ挿入時に、多くの患者が中等度以上の痛みを感じる。
リドカインの皮内注射の有効性は確認されているが、それ自体が痛みがある。
これまで、静脈カニューレ挿入時の冷却スプレーの効果における研究は
いくつか行われたが、これといった結果は出ていない。
方法:
末梢静脈カニューレ挿入時の疼痛軽減にLPG使用の冷却スプレーを
用いた場合の、無作為化二重盲検試験。
18歳以上の患者201人(平均年齢58.2歳)を登録、
98人を対照群、103人を介入群にランダム化した。
皮膚に、冷却スプレーまたは水のスプレーを、
12cm離れたところから2秒間吹き付けた。
スプレー噴霧から15秒以内のカニューレ挿入完了とした。
痛みは100mm VAS(Visual analog scale)での評価とする。
今回の研究では、挿入時の疼痛中央値は、対照群が36mm、
スプレー群が12mmで有意差がみられた(p<0.001)。
by otowelt
| 2009-02-27 17:57
| 内科一般