IPFにBALは必要かもしれない

現時点では、IPF/UIPの診断~予後、経過の評価に
BALが必要ではないとされている。これは2002年のATS/ERSの
コンセンサスに基づいているのは、言わずもがなである。
しかしながら、他疾患を除外するために有効な場合がある。
IPFでは、NSIPやCOPに比べ、BALの細胞分画でリンパ球比率は
一般には正常であることが知られている。

BALをすべきかしないべきか、コンセンサスが出ていても
議論は止まらないところではある。

Significance of Bronchoalveolar Lavage for the Diagnosis of Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Am J Respir Crit Care Med. 2009 Feb 26


背景:
 2002年のATS/ERSコンセンサスに従い、
 IPFの診断は、開胸肺生検がなくても、臨床的・生理学的所見と
 HRCTの典型的特徴からおこなわれているのが現状である。

目的:
 IPFの診断のためにBALを追加することは是か否か

方法および結果:
 101人のHRCTでIPFを疑った患者を対象にした。
 74名はATS/ERS推奨criteriaに一致していた。
 BAL中のリンパ球比率でカットオフ値30%に設定。
 これはIPF診断の鑑別に最適??
 6人(8%)がBAL中リンパ球比率が30%を上回った。
 この6人の診断はNSIP(n=3)で、外因性アレルギー性肺隔炎(n=3)。
 結局6人とも診断が変わってしまった・・・

結論:
 8%でBALリンパ球増加により診断変更があったため、
 BALがないと誤診につながる可能性がある。
by otowelt | 2009-03-09 09:05 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優