ピロリ除菌および化学療法抵抗性の胃MALTリンパ腫に放射線治療は有用
2009年 03月 18日
MALTリンパ腫の治療には興味があるので。
Annals of oncologyより。
Complete long-term response to radiotherapy of gastric early-stage marginal zone lymphoma resistant to both anti-Helicobacter pylori antibiotics and chemotherapy.
Ann Oncol 2009 20: 465-468
背景:
胃MALTリンパ腫で、ピロリ除菌に抵抗性の場合の
適切なアプローチはまだ定まっていない。
方法:
1997年1月から2004年12月まで24人のピロリ陽性の胃MALTリンパ腫と
診断された患者を対象とした。5人がピロリ抵抗性であった。
その後1ないし2レジメンの化学療法が追加された。
51から77歳で平均年齢は70歳であった。
彼らは30 Gyの放射線治療を受けた。
結果:
これらピロリ除菌耐性の患者は放射線治療後に完全寛解を得た。
67ヵ月後も再発がみられなかった。
早期毒性はきわめて軽く、軽度の嘔気がみられる程度であった。
晩期毒性は確認されなかった。
結論:
放射線治療は、ピロリ陽性の胃MALTリンパ腫で除菌および
その後の化学療法抵抗性の場合に効果があるものと考えられる。
放射線治療はピロリ除菌や化学療法抵抗性であっても
サルベージ療法として有用な可能性がある。
by otowelt
| 2009-03-18 22:21
| 肺癌・その他腫瘍