気管支鏡のリスクを詳しく説明することは不安リスク上昇
2009年 03月 25日
そりゃそーだろ、という論文。
これはどういう意図で発表されたのか…?
Randomised controlled trial of the effect of standard and detailed risk disclosure prior to bronchoscopy on peri-procedure anxiety and satisfaction. Thorax 2009;64:224-227
背景:
気管支鏡にはリスクがつきものだが、
このリスクを詳しく説明した場合と、
シンプルに説明した場合で
不安や満足度に違いが出るかを研究する。
方法:
100mm不安ビジュアルアナログスケール(VAS)および
改訂アムステルダム術前不安スケール(APAIS)が主な評価ツールである。
気管支鏡のあとには、さらに満足度のアンケートもおこなわれた。
結果:
142人の患者のうち、122人(86%)がスタディを完遂した。
(平均年齢57.8歳、53%が男性)
よりリスクを詳しく説明された場合、シンプルな場合においてより不安度が増した。
それはVASでもAPAISでも同様であった。
VAS (平均14.0(95%CI 10.1-17.9) vs 平均2.5(95%CI 1.4-6.4), p<0.001)
APAIS (1.73 (95%CI 1.19-2.26) vs 0.57 (95%CI 0.05-1.10), p<0.001)
詳しくリスクを説明された患者は、詳しすぎる説明に
気管支鏡に対する不安が強くなった。
結論:
より詳しい気管支鏡のリスクの説明によって、患者の不安が強くなる。
by otowelt
| 2009-03-25 02:56
| 気管支鏡