抗菌薬の適正使用は高額とならない

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コストを増大させることなく、感染症治療の知識によって
予後を改善できる可能性を示唆しているわけだが・・・・。
天邪鬼なとらえ方によっては、不適切な使用をしても
コスト一緒じゃん、という輩もいるかもしれない。



Antibiotic use: is appropriateness expensive?
Journal of Hospital Infection
Volume 71, Issue 2, February 2009, Pages 108-111


抗菌薬は正しく使用されないことが多い。
本研究では、3病院の600件の抗菌薬処方のうち、37%が不必要と判定。
また、適応内とされた抗菌薬療法のうち、45%は不適切と判定。
多変量解析から、適応内の治療は適応外の治療よりも高額であることがわかった。
これは適応外の治療では経口薬が多いためと考えられた。
しかし、適応内の治療の中では、適切な治療と不適切な治療の費用に有意差はなかった。


・・・・・・・当院ではカルバペネムとクリンダマイシンを併用することが多い。
個人的には口出しできない立場であるため、口出ししていない。
カルバペネムがクリンダマイシンの嫌気性カバーよりも広いということが
認知されていないのか???
by otowelt | 2009-04-01 20:50 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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