2010年 01月 31日 ( 3 )

気管支動脈蔓状血管腫


●気管支動脈蔓状血管腫とは
気管支動脈蔓状血管腫は、1976 年にBabo らによって初めて報告された
   ROFO Fortschr Geb Rontgenstr Nuklearmed 1976 ;124 : 103―110
気管支動脈が著明に屈曲・蛇行・拡張し時にそれらが肺動静脈との異常吻合を
示す疾患である。気管支動脈蔓状血管腫は新生物としての血管腫の概念とは異なる。
疾患概念が明確化されておらず、また血管病変の量的・質的程度についても
定義されていない。本症は先天性気管支動脈形成異常による原発性と
気管支拡張症や結核等の炎症性既存病変に起因する続発性に大別される。

●気管支動脈蔓状血管腫の症状
本邦では原発性の34 例に対し詳細な検討を行っており、
それによると主訴は喀血がほとんどを占め、18~80 歳と幅広い年齢層で
見られ出血部位としては右側が25 症例を占めていた。

●気管支動脈蔓状血管腫の造影
気管支動脈蔓状血管腫は、本症に特徴的な気管支動脈の屈曲,蛇行,拡張を
確認することで診断される。本邦の40 例のうち、33 例は血管造影によって
診断されている。

●気管支動脈蔓状血管腫の気管支鏡所見
内視鏡所見は、原発性では正常粘膜に覆われた暗赤色や赤紫色の
半球性の隆起性病変を認めるとの報告がなされている。
      日呼吸会誌2000 ; 38 : 403―407.
続発性における報告例は乏しく、内視鏡写真掲載は1 例のみで
正常粘膜におおわれた隆起性病変との程度しか記載されておらず、
さらにこれまでに経時変化を報告した論文もない。
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●気管支動脈蔓状血管腫の治療
現在、本疾患に対する標準的治療は確立されていない。
過去の報告によるとBAE や肺葉切除・肺区域切除などが多く行われており
気管支動脈結紮術に関しても施行されている例がある。
BAE は侵襲は少ないが前脊髄動脈塞栓の危険と再開通の可能性が問題と
なる。さらに気管支動脈と肺動脈でのシャントが形成されていた場合
塞栓子が肺動脈まで流入し肺塞栓を合併する可能性もある。
葉切除は根治が期待できるが侵襲性と術後の呼吸機能の低下が問題となる。

文責"倉原優"

by otowelt | 2010-01-31 21:43 | レクチャー

非侵襲的人工呼吸管理は、重症胸部外傷による低酸素血症において酸素療法に比べて挿管率を有意に減少


救急の外傷の現場で、NIPPVを使っているところが想像できないのだが・・・
JATECでは、Airway-Breathingに異常があれば
NIPPVではなくIPPVを推奨しているので、これが世に反映されるのは
もう少し先かもしれない。

Noninvasive Ventilation Reduces Intubation in Chest Trauma-Related Hypoxemia
A Randomized Clinical Trial
CHEST January 2010 vol. 137 no. 1 74-80


背景:
 非侵襲的人工呼吸管理(NIMV)ガイドラインでは、部分的麻酔でも低酸素が続く場合
 胸部外傷の患者にCPAPを用いることをすすめている。
 この推奨は、ランダム化試験がなかったため、エビデンスレベルCとなっている。
 
方法:
 この試験は、single-center randomized clinical trialであり、
 9床のレベル1外傷ICUでおこなわれた。
 対象は受傷48時間以内に酸素療法が始まった患者で、
 Pao2/Fio2<200が8時間以上続くもの。患者は
 高流量酸素とNIMVに割り付けられた。
 プライマリエンドポイントは挿管の発生、セカンダリーエンドポイントは
 入院日数および生存率とした。

結果: 
 25人の患者が登録された段階で、NIMV患者群で有意に挿管頻度が少ないことが
 統計学的に明らかになったため、試験は中止された。
 (酸素群10人[40%] vs NIMV群3人 [12%], P = .02)
 多変量解析によれば、年齢、性別、慢性心不全の存在、APACHEIIスコアが
 NIMVにおける挿管のリスク因子であった。
 在院日数は、NIMV患者で少なかった (14 vs 21 days P = .001)。
非侵襲的人工呼吸管理は、重症胸部外傷による低酸素血症において酸素療法に比べて挿管率を有意に減少_e0156318_18314822.jpg


結論:
 非侵襲的人工呼吸管理は、重症胸部外傷による低酸素において
 高流量酸素療法よりも挿管頻度を減らすことが可能である。

by otowelt | 2010-01-31 18:34 | 救急

術後Noninvasive Ventilationレビュー

Anesthesiologより術後Noninvasive Ventilationの話がレビューされていた。
curativeとpreventiveの違いを強調している。

Postoperative Noninvasive Ventilation
Anesthesiology 2010; 112:453– 61
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by otowelt | 2010-01-31 11:24 | 集中治療