2011年 01月 20日 ( 2 )

SCLCセカンドラインにおいてamrubicinはtopotecanよりORRが高い

小細胞肺癌の化学療法でトポテカンを使用することもあるが、
正直あまりガツンと効いたことがなく、アムルビシンの切れ味の方が
よい印象を持っている。
Topotecan versus cyclophosphamide, doxorubicin, and vincristine for the treatment of recurrent smallcell lung cancer. J Clin Oncol 17:658-667, 1999

本文中にも書いてあるが、「日本の論文ばっかりやないけ」ということもあり
この論文が組まれた経緯があるようだ。

Randomized Phase II Trial of Single-Agent Amrubicin or Topotecan as Second-Line Treatment in Patients With Small-Cell Lung Cancer Sensitive to First-Line Platinum-Based Chemotherapy
JCO January 20, 2011 vol. 29 no. 3 287-293


目的:
 このphase II試験は、amrubicinとトポテカンをファーストライン感受性であった
 小細胞肺癌(SCLC)に用いることの安全性と効果を評価するものである。

患者および方法:
 患者は2:1にamrubicin (40 mg/m2/d 5分でIV、day1-3、21日ごと)あるいは
 topotecan (1.5 mg/m2/d 30分でIV、day1-5、21日ごと)に割りつけられた。
 プライマリエンドポイントはアムルビシンのoverall response rate (ORR)、
 セカンダリエンドポイントはtime to progression、progression-free survival
 (PFS)中央値、overall survival (OS)中央値とした。

結果:
 76人の患者が登録し、50人がamrubicin、26人がtopotecanにランダムに割り付け。
 amrubicin治療は、topotecanよりもORRが高かった(44%v15%; P=.021)。
 PFS中央値、OS中央値はamrubicinで4.5ヶ月、9.2ヶ月であり
 topotecanで3.3ヶ月、7.6ヶ月であった。
 忍容性は両群とも同等であった。しかしながら、grade3以上の好中球減少および
 血小板減少はtopotecan群においてより多くみられた
 (好中球減少:78%v61%、血小板減少:61%v39%)。
SCLCセカンドラインにおいてamrubicinはtopotecanよりORRが高い_e0156318_13131126.jpg
結論:
 amrubicinは、ファーストライン感受性のSCLCにおいて
 ORR44%であり、topotecanのORR15%よりも高い治療効果を有する可能性がある。
 安全性プロファイルについては両群とも同等であるが、grade3以上の好中球減少と
 血小板減少はtopotecanにおいてより多くみられた。

by otowelt | 2011-01-20 20:17 | 肺癌・その他腫瘍

帯状疱疹ウイルスワクチンは帯状疱疹罹患を有意に低下させる

帯状疱疹ウイルスワクチンについてのJAMAからの報告。
ZOSTAVAXという商品名だが、日本にはまだない。

Herpes Zoster Vaccine in Older Adults and the Risk of Subsequent Herpes Zoster Disease
JAMA. 2011;305(2):160-166.


背景および目的:
 アメリカでは年間おおよそ100万人の帯状疱疹患者がいる。
 特定の条件のみの選択的なpopulationで帯状疱疹ワクチンのエビデンスが
 みられるが、一般的な臨床現場におけるこのワクチンのリスク評価を行う必要がある。

デザインおよびアウトカム:
 レトロスペクティブコホート試験(2007年1月1日から2009年12月31日まで)。
 Kaiser Permanente Southern California health planに登録した患者。
 患者は免疫不全がなく、60歳以上の成人とした。
 75761のワクチン接種者が、1:3のマッチでワクチン非摂取者227283人と
 比較された。主要アウトカムは、帯状疱疹発症とした。

結果:
 ワクチン接種者は828/130415 人年 (6.4 per 1000 人年; 95%CI 5.9-6.8)、
 非接種者では 4606 in 355659 人年 (13.0 per 1000 人年; 95% CI, 12.6-13.3)。
 ワクチンを接種した場合、非摂取者と比較した補正後のリスクは
 半減以下であった (HR 0.45; 95% CI, 0.42-0.48)。
 眼帯状疱疹では、HR 0.37( 95% CI, 0.23-0.61)のリスク低下がみられ
 帯状疱疹による入院はHR 0.35( 95% CI, 0.24-0.51)と低下。

結論:
 免疫正常な60歳以上の成人において、帯状疱疹ウイルスワクチンは
 帯状疱疹罹患を有意に低下させる。

by otowelt | 2011-01-20 06:10 | 感染症全般