2011年 05月 25日 ( 2 )

アセトアミノフェンの長期常用は血液腫瘍の発症リスクを上昇させる

PPIもアセトアミノフェンもそうだが、
一つの薬剤が一つの疾患の発症ハザード比を有意に上昇させる
可能性は多分にあるわけで、それを発見したからといって
臨床医の対応が変わるわけではない。

Long-Term Use of Acetaminophen, Aspirin, and Other Nonsteroidal Anti-Inflammatory Drugs and Risk of Hematologic Malignancies: Results From the Prospective Vitamins and Lifestyle (VITAL) Study
JCO.2011.34.6346


背景:
 これまでの研究で、アスピリンおよびイブプロフェンなどの
 アスピリン以外のNSAIDsが大腸癌および特定の種類の癌の
 リスクを減少させる可能性があることが示唆されている。
 
方法:
 NSAIDs、アセトアミノフェンと血液腫瘍リスクの関連を調べるため、
 Vitamins and Lifestyle(VITAL)試験で得られたデータを検討。
 50歳から76歳までの64000人以上を登録。
 いずれの患者も試験開始時に癌の既往歴はなかった。
 約6年半の追跡期間中に、577人(0.9%)が血液腫瘍を発症。
 いずれの薬剤(アセトアミノフェン、アスピリン、NSAIDs)についても
 高頻度の使用とは、少なくとも4年間にわたる週4回以上の使用と定義。

結果:
 アセトアミノフェンを高頻度で使用している患者は、
 アセトアミノフェンを使用していない患者と比べて、
 血液腫瘍の発症リスクが上昇した
 (HR, 1.84; 95% CI, 1.35 to 2.50 for high use; P trend =004)。
 特に骨髄性疾患(骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病など)(HR, 2.26;
 95%CI, 1.24 to 4.12)、非ホジキンリンパ腫(HR, 1.81;
 95%CI, 1.12 to 2.93)および形質細胞障害(HR, 2.42;
 95% CI, 1.08 to 5.41)のリスクが上昇したが、
 慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫のリスクは上昇させなかった。

結論:
 長期にわたる日常的なアセトアミノフェンの使用は、
 白血病やリンパ腫の発症リスクを上昇させる可能性がある。

by otowelt | 2011-05-25 21:45 | 肺癌・その他腫瘍

呼吸器寄生虫感染症のレビュー

呼吸器寄生虫感染症のレビューが出ていた。
必読なのだが、肝心の治療に関しては用量がほとんど記載されておらず
ただの読み物になっている。

日本の場合、熱帯病治療薬研究班からガイドラインが出ているので
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/didai/orphan/HTML/page-DL.html
それを参照にすることがほとんどであろう。

Parasitic infections of the lung: a guide for the respiratory physician
Thorax 2011;66:528-536


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呼吸器寄生虫感染症のレビュー_e0156318_9231627.jpg
呼吸器寄生虫感染症のレビュー_e0156318_9232463.jpg
Hydatidosis:包虫症
Dirofilariasis:イヌ糸状虫症
Paragonimiasis:肺吸虫症
Amoebiasis:アメーバ症
Ascariasis:回虫症
Hookworm infection:鉤虫感染
Toxocariasis:トキソカラ症
Schistosomiasis:住血吸虫症
Strongyloidiasis:糞線虫症

by otowelt | 2011-05-25 05:28 | 感染症全般