2011年 06月 09日 ( 2 )

セカンドラインNSCLC治療:BeTa試験

Efficacy of bevacizumab plus erlotinib versus erlotinib alone in advanced non-small-cell lung cancer after failure of standard first-line chemotherapy (BeTa): a double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial.
Lancet 2011 May 28;377(9780):1846-54.


方法:
 BeTa studyは2005年6月~2008年4月に、12ヵ国177施設から登録された
 636例を対象に行われた。コンピュータシステムでランダムに、
 エルロチニブ+ベバシズマブ群(ベバシズマブ群:319例)ないしは
 エルロチニブ+プラセボ群(コントロール群:317例)に割り付け。
 割り付けは二重盲検とした。
 プライマリエンドポイントはOSとし、セカンダリエンドポイントは、
 PFS、PRR、安全性、有効性エンドポイントとの評価、
 生物マーカー解析が含まれた。

結果:
 OS中央値は、ベバシズマブ群9.3ヵ月(IQR:4.1~21.6)、
 コントロール群9.2ヵ月(IQR:3.8~20.2)と、群間差はみられなかった
 (HR 0.97、95%CI 0.80~1.18、p=0.7583)。
 PFSは、ベバシズマブ群3.4ヵ月(IQR:1.4~8.4)、
 コントロール群1.7ヵ月(IQR:1.3~4.1)であり、
 ベバシズマブ群のほうが長期であることが示された(HR0.62、
 95%CI 0.52~0.75)。
 重篤な有害事象は、ベバシズマブ群で42%(313例中130例)、
 コントロール群は36%(114/317例)でみられた。
 Grade5は、ベバシズマブ群で、動脈血栓塞栓症2例を含む20件(6%)、
 コントロール群では14件(4%)みられた。

結論:
 進行非小細胞肺癌のセカンドライン療法に対して
 エルロチニブ+ベバシズマブは全生存期間を延長しない。

by otowelt | 2011-06-09 18:23 | 肺癌・その他腫瘍

stageIIIのNSCLCにおけるCTシミュレーション下TRTは、生存上の利益になりうる

JCOから、CTシミュレーション下でのTRTの臨床アウトカムに目を付けた論文。

Survival Outcomes After Radiation Therapy for Stage III Non–Small-Cell Lung Cancer After Adoption of Computed Tomography–Based Simulation
JCO June 10, 2011 vol. 29 no. 17 2305-2311


目的:
 CTシミュレーションによって胸部放射線治療(TRT)の治療比率の向上が
 みられるが、アウトカムに注目したスタディは少ない。

方法:
 われわれは、SEERデータベースを用いてCTシミュレーションによって
 TRTを受けたstageIIIのNSCLC患者を2000年から2005年まで
 抽出した。CTシミュレーションを受けた患者層や臨床的因子を同定し、
 Coxモデルと傾向スコア分析により生存を解析した。

結果:
 TRT患者においてCTシミュレーションを受けたのは1994年に2.4%であったが
 2000年には77.6%にまで上昇した。5540人の患者が2000年から2005年まで
 TRTを受けたが、CTシミュレーションを受けたのは60.1%であった。
 北~西アメリカよりも南~東アメリカや田舎の方がこの頻度が低かった。
 化学療法を受けた患者の方がCTシミュレーションを受けやすかったが
 (65.2% v 51.2%;調整OR 1.67; 95% CI, 1.48 to 1.88; P< .01)、
 外科手術とCTシミュレーションにおいては有意差はみられなかった。
 患者層と臨床的特徴をコントロールした場合、CTシミュレーションは
 死亡リスクを下げた(調整OR 0.77;95% CI, 0.73 to 0.82; P< .01)。
stageIIIのNSCLCにおけるCTシミュレーション下TRTは、生存上の利益になりうる_e0156318_914856.jpg
結論:
 CTシミュレーションは広く用いられているが、TRTを受ける患者にとっては
 生存上の利益がある。

by otowelt | 2011-06-09 09:17 | 肺癌・その他腫瘍