2014年 12月 18日 ( 2 )

クリスマスBMJ:任天堂ゲーム機器による外傷などの医学的問題

 毎年恒例のクリスマスBMJです。念のためですが、BMJによる「ジョーク」なので真に受けないように。順次更新していきます。

 私もスーパマリオブラザーズ世代で、毎日プレイしていました。カセットに息を吹きかけていたのが懐かしいですね。

Maarten B Jalink, et al.
Nintendo related injuries and other problems: review
BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g7267 (Published 16 December 2014)


目的:
 任天堂のテレビゲームによる外傷やその他の問題を同定すること。

方法:
 PubMedやEmbaseから2014年6月までの任天堂ゲーム機器による外傷やそのほかの問題について報告した研究を抽出した。

結果:
 38の報告のうちのほとんどが症例報告やケースシリーズであった。外傷や神経学的・精神医学的問題と幅広く報告があった。
 もっとも古く報告されたものは、13歳の女児における“任天堂痙攣”(N Engl J Med1990;322:1473)であった。これはスーパーマリオブラザーズによるものと報告されている。また、1990年台には“任天堂失禁”(Am J Dis Child1990;144:959、Am J Dis Child1991;145:1094)が報告されている。他にも“任天堂肘”(West J Med1992;156:667-8)や“任天堂幻覚”(Irish J Psychol Med1993;10:98-9.)など。
 従来のボタン式コントローラーは、 母指伸筋の腱鞘炎と関連していた。ニンテンドー64コントローラーにおけるジョイスティックは、手掌の潰瘍と関連していた。動作で反応するWiiリモコンは、筋骨格系や様々な外傷と関連していた。

結論:
 ほとんどの問題は軽度であり、またその頻度は低い。報告された外傷はゲームのやり方に問題があり、しっかりと休憩をとって正しくプレイすれば問題ないと思われる。


by otowelt | 2014-12-18 17:10 | その他

中等症の気管支喘息に対してブデソニド/ホルモテロールのレスキューのみでの管理はアウトカム不良

e0156318_95554.jpg シムビコートのSMART療法に関するスタディかと思ったのですが、何か違和感が残る研究です。正直、何を比較したいのかよくわかりませんでした。
 中等症の気管支喘息に対してICS/LABAの頓用使用だけでコントロールすることはそもそもありませんし・・・。

Alberto Papi, et al.
Regular versus as-needed budesonide and formoterol combination treatment for moderate asthma: a non-inferiority, randomised, double-blind clinical trial
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 4 December 2014, doi:10.1016/S2213-2600(14)70266-8


背景:
 治療ガイドラインでは中等症の遷延性喘息患者に対して吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)の併用定期使用に加えて、短時間作用性の気管支拡張薬のレスキュー使用が推奨されている。われわれは、定期使用なしで症状出現時にブデソニド/ホルモテロールをレスキュー使用するだけの治療と、定期使用とレスキューを組み合わせた治療を中等症の気管支喘息患者において比較検討した。

方法:
 この非劣性ランダム化比較試験において、われわれは成人の中等症の遷延性喘息患者(18~65歳)を登録した。6週間のrun-in period(ブデソニド/ホルモテロール+レスキューテルブタリン)ののち、患者は1:1にプラセボ定期1日2回吸入+レスキューブデソニド160μg/ホルモテロール4.5μg(レスキューブデソニド/ホルモテロール群)あるいは、1日2階のブデソニド160μg/ホルモテロール4.5μg+レスキュー500μgテルブタリン(定期ブデソニド/ホルモテロール群)に1年間割り付けた。
 プライマイラウトカムは、治療失敗までの期間とした(Kaplan-Meier)。

結果:
 2009年4月20日から2012年3月31日までの間、われわれは1010人の中等症気管支喘息の患者をスクリーニングし、866人をランダム化した(424人レスキュー群、442人定期群)。
 定期使用群と比較して、レスキュー群では1年時点での治療失敗がない頻度が少なかった(治療失敗が多かったということ)(Kaplan-Meier:レスキュー群53.6% vs 定期群64.0%、差10.3% [95%信頼区間3.2—17.4]、※事前に定義した非劣性限界9%)。また、レスキュー群の患者は治療失敗までの期間が短かった(第1四分位[25%の患者]の到達:11.86週 vs 28.00週)。治療失敗の差には夜間の覚醒が大きく寄与した(レスキュー群82人、定期群44人)。

結論:
 中等症の気管支喘息の患者においてレスキューのブデソニド/ホルモテロールを使用する(定期使用はなし)治療法は、ガイドラインですすめられているようにブデソニド/ホルモテロールの定期使用を用いるよりも効果が低い。ただし、その差は小さかった。



by otowelt | 2014-12-18 00:13 | 気管支喘息・COPD