2018年 04月 03日 ( 1 )

ARDSに開胸肺生検を行うことでステロイド感受性病理像の同定が可能

e0156318_21563989.jpg しかし踏み切るには勇気が要りますよね。

Gerard L, et al.
Open Lung Biopsy in Nonresolving Acute Respiratory Distress Syndrome Commonly Identifies Corticosteroid-Sensitive Pathologies, Associated With Better Outcome.
Crit Care Med. 2018 Mar 7. doi: 10.1097/CCM.0000000000003081. [Epub ahead of print]


目的:
 軽快しないARDSに対して開胸肺生検をおこなわれた患者の約半数が、DADではなく他の病理組織パターンであることが示されている。そのなかには、ステロイド投与が効果を発揮する疾患も含まれている。この研究の目的は、ARDSでICUに入室した患者の開胸肺生検がステロイド感受性疾患の同定に役立つかどうかを検討し、臨床経過とアウトカムの差を調べることである。

方法:
 後ろ向き研究。三次医療センターで22の混合型ICU病床を持つ病院でおこなわれた。適格症例は16歳以上でベルリン基準を満たしたARDS患者のうち、2007年1月~2017年1月まで開胸肺生検をおこなわれた患者とした。

結果:
 試験期間中、695人の患者がARDSと診断された。51人(7%)が開胸肺生検を適用された。DAD診断は29人(57%)であり、ステロイド感受性の病理像があると診断されたのは19人(37%)だった。入院死亡率は55%で、180日死亡率は61%だった。ステロイド感受性病理像とステロイド抵抗性病理像の間の入院死亡率はそれぞれ37%・65%(p<0.045)、180日死亡率はそれぞれ37%・75%(p<0.007)だった。開胸肺生検前にステロイド感受性病理像を予測する信頼性のある因子は同定されなかった。

結論:
 ARDSの患者でステロイド感受性病理像を同定するために開胸肺生検は有用である。これらの患者アウトカムは良好であり、180日死亡率も低かった。


by otowelt | 2018-04-03 00:49 | 集中治療