2018年 04月 10日 ( 1 )

システマティックレビュー:IPFに対するGER治療の有効性

e0156318_7331272.jpg 現時点で、妥当なランダム化比較試験が1つもないようです。

Lee Fidle, et al.
Treatment of Gastroesophageal Reflux in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis: a Systematic Review and Meta-Analysis
CHEST https://doi.org/10.1016/j.chest.2018.03.008


背景:
 胃食道逆流(GER)は、IPF患者でよくみられる現象であり、IPFの進行と増悪に関与することが示されてきた。GERに対する治療が、IPF患者のアウトカムを改善するかはまだよく分かっていない。この研究の目的は、IPFに対するGER治療の効果と安全性を調べることである。

方法:
 電子データベースを用いて、2017年9月までの文献を抽出しシステマティックレビューおよびメタアナリシスをおこなった。言語規定はもうけず、薬物治療あるいは非薬物治療を検証したランダム化比較試験および観察研究を登録した。プライマリアウトカムはIPF関連死亡と総死亡である。

結果:
 13の観察研究が同定され、8研究がメタアナリシスに組み込まれた。GERに対する薬物治療は、IPF関連死亡リスクを減少させた(非補正ハザード比0.60, 95%信頼区間0.38-0.97, p=0.04, I2 = 0%, 3研究, N=2033; 補正ハザード比0.45, 95%信頼区間0.24-0.84, p=0.01, I2 = 0%, 3研究, N=2033)。しかし、総死亡リスクには有意な影響を与えなかった(非補正ハザード比0.73, 95%信頼区間0.45-1.2, p=0.22, I2 = 46%, 3研究, N=1316; 補正ハザード比0.76, 95%信頼区間0.31-1.84, p=0.54, I2 = 89%, 4研究, N=1585)。これらアウトカムのエビデンスの質は低かった。
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(文献より引用:IPF関連死亡)

結論:
 低いエビデンスの質の研究のメタアナリシスでは、GERに対する薬物治療はIF関連死亡リスクを減少させたが、総死亡リスクは減少させなかった。ランダム化比較試験が必要である。


by otowelt | 2018-04-10 00:41 | びまん性肺疾患