2018年 04月 11日 ( 1 )

メタアナリシス:喘息に対するLAMA上乗せの効果

e0156318_1637713.jpg LAMA上乗せのイメージとして、プラセボと比較した「困った発作」の予防効果は、NNT30~50くらいの位置付けです。私の目がおかしいのでしょうか、本文中の絶対リスク差の数値がおかしい気がします。

Sobieraj DM, et al.
Association of Inhaled Corticosteroids and Long-Acting Muscarinic Antagonists With Asthma Control in Patients With Uncontrolled, Persistent Asthma: A Systematic Review and Meta-analysis.
JAMA. 2018 Mar 19. doi: 10.1001/jama.2018.2757. [Epub ahead of print]


背景:
 長時間作用性抗コリン薬(LAMA)は、遷延性喘息患者のマネジメントにおいて吸入ステロイド薬(ICS)に補助的な位置付けで使用されている。

目的:
 コントロール不良の遷延性喘息患者に対してICSおよびICS+LABAに対してLAMAあるいはプラセボを上乗せする効果を、システマティックレビューおよびメタアナリシスによって調べた。

データベース:
 MEDLINE, EMBASE, Cochraneデータベース、clinical trial registriesから抽出。

試験:
 2人のレビュアーによって、ICSおよびICS+LABAに対するLAMAあるいはプラセボの上乗せ効果を検証したランダム化比較試験あるいは観察研究。

データ抽出:
 ランダム効果モデルによるメタアナリアシスをおこない、リスク比、リスク差、平均差を算出した。引用文献のスクリーニング、データ抽象化、リスク評価、エビデンスの強さの評価は、2人の独立したレビュアーによって行われた。

アウトカム:
 喘息発作

結果:
 1326の研究が同定され、そのうち15のランダム化比較試験(患者数7122人)が解析に組み込まれた。ほとんどの試験が、ICS+LAMA vs ICS+プラセボ、またはICS+LAMA vs ICS+LABAを比較したものだった。
 プラセボと比較して、LAMAのICSに対する上乗せ効果は全身性ステロイドを要する喘息発作リスクを有意に軽減した(リスク比0.67 [95%信頼区間0.48 to 0.92])。
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(文献より引用)

 ICS+LABAと比較すると、LAMA上乗せは発作リスクの有意な改善とは関連していなかった(リスク比0.87 [95%信頼区間 0.53 to 1.42])。トリプル吸入療法は、ICS+LABAと比較して発作リスクの改善とは有意に関連していなかった(リスク比0.84 [95%信頼区間0.57 to 1.22])。

結論:
 このシステマティックレビューおよびメタアナリシスによれば、プラセボと比較するとLAMAをICSに上乗せで用いることは喘息発作のリスク軽減につながったが、LABAと比べて医学的利益はなかった。また、ICS+LABAからトリプル吸入療法にしても、喘息発作のリスク軽減には寄与しなかった。


by otowelt | 2018-04-11 00:07 | 気管支喘息・COPD