2018年 04月 18日 ( 1 )

重症IPFに対するニンテダニブは拡散能低下を抑制

e0156318_16214955.jpg そこまで大きな期待はできないかな、という印象です。

Harari S, et al.
A Real-Life Multicenter National Study on Nintedanib in Severe Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Respiration. 2018 Mar 27. doi: 10.1159/000487711. [Epub ahead of print]

背景:
 軽症から中等症のIPF患者には、現在ピルフェニドンとニンテダニブという2つの治療オプションが有用である。より重症な患者に対するこれら2治療の効果は不足している。

目的:
 国内の多施設共同後ろ向き研究をおこない、重症IPF患者の治療におけるニンテダニブの影響を調べた。

方法:
 登録患者は重症IPF患者で、ニンテダニブ開始前後少なくとも6ヶ月データが追跡できたものを対象とした。この研究の目的は、治療前後の肺機能の減少を比較することである。ニンテダニブ治療6ヶ月後の生存を調べた。

結果:
 ニンテダニブ開始時の%努力性肺活量が50%以下で%DLCOが35%以下の41人のIPF患者が登録された。6ヶ月時点で、DLCOの減少(絶対値、%予測値ともに)は治療前と比べて有意に軽減していた(DLCO絶対値:6ヶ月前5.48 mmol/min/kPa、治療開始時4.50 mmol/min/kPa、6ヶ月後5.03 mmol/min/kPa, p = 0.03; %DLCO:6ヶ月前32.73%, 治療開始時26.54%, 6ヶ月後29.23%, respectively, p = 0.04)。他の機能的パラメータでは、有意な利益的効果は観察されなかった。

結論:
 重症IPF患者に対するニンテダニブの使用は、DLCOの絶対値および%予測値の減少を軽減するが、努力性肺活量や他の肺機能パラメータには影響を与えなかった。


by otowelt | 2018-04-18 00:14 | びまん性肺疾患