2018年 05月 05日 ( 1 )

システマティックレビュー:肺MAC症の微生物学アウトカム

e0156318_13334416.jpg 現時点での総括に有効な報告ですね。  

Diel R, et al.
Microbiologic Outcome of Interventions Against Mycobacterium avium Complex Pulmonary Disease: A Systematic Review.
Chest. 2018 Apr;153(4):888-921.


目的:
 MACによる肺疾患は世界的に増えている。われわれは、現行のマクロライド治療レジメンを評価するため、微生物学的アウトカムを報告した研究のシステマティックレビューをおこなった。

方法:
 2017年4月までの文献を電子データベースで検索した。ランダム化比較試験のバイアスリスクのアセスメントにはCochraneツールを用いた。

結果:
 42研究2748人の患者が登録された。18研究は後ろ向きチャートレビューであり、18研究は前向き研究で、6研究がランダム化比較試験だった。治療後の微生物学的再発を差し引くと、マクロライド含有レジメンによる喀痰陰性化の加重平均は52.3%だった(95%信頼区間44.7-59.9%)。ATSの推奨する3剤併用レジメンを用いると、治療成功率は61.4%(95%信頼区間49.7-72.5%)で、治療既往がなく感受性MACに対して少なくとも1年の治療を行うことでこの頻度は65.7%まで上昇した(95%信頼区間53.3-77.4%)。6つのランダム化比較試験のうち、5研究でバイアスリスクは低かった。しかしながら、非ランダム化比較試験においては、治療非完遂例やアウトカムのパラメータ不一致などによって相互比較が困難であった。

結論:
 現行、肺MAC症患者における治療アウトカムのランダム化比較試験は不足している。マクロライド感受性MACに対してATS推奨レジメンを長期に用いることは、他のマクロライドベースの治療よりも優れている。治療成功や、再感染と再発のジェノタイプによる鑑別について、定義を標準化することが治療レジメンの適切な評価に役立つだろう。


by otowelt | 2018-05-05 00:56 | 抗酸菌感染症