2018年 05月 28日 ( 1 )

SUNSET研究:トリプル吸入療法からICS/LABAへのステップダウンは安全だが、好酸球数が多い場合は注意

e0156318_1633480.jpg ATS2018の初日で発表されていた内容です。

Kenneth R Chapman, et al.
Long-term Triple Therapy De-escalation to Indacaterol/Glycopyrronium in COPD Patients (SUNSET): a Randomized, Double-Blind, Triple-Dummy Clinical Trial
AJRCCM, https://doi.org/10.1164/rccm.201803-0405OC


背景:
 頻回な増悪はないものの長期トリプル吸入療法をおこなっている患者からICSをウィズドローした研究はない。

目的:
 長期にトリプル吸入療法が導入されているCOPD患者で、頻回に増悪がない患者にしぼってインダカテロール/グリコピロニウムの2剤併用にde-escalationする戦略の効果と安全性を検証した。 

方法:
 これは26週のランダム化二重盲検試験で、トリプル吸入療法からインダカテロール/グリコピロニウム(110/50μg)にスイッチした場合、あるいはトリプル吸入療法(サルメテロール/フルチカゾン+チオトロピウム)を継続した場合を比較したものである。COPDは中等症~重症とし、頻回な増悪がみられないものを対象とした。プライマリエンドポイントは、ベースラインからのトラフ1秒量変化が非劣性であることとした。中等症あるいは重症の増悪をセカンダリエンドポイントに規定した。

結果:
 527人の患者がインダカテロール/グリコピロニウム群、526人がトリプル吸入療法継続群に割り付けられた。ICSウィズドローによるトラフ1秒量変化-26mLだった(95%信頼区間―53~+1mL)(非劣性マージン-50mL)。年間の中等症あるいは重症のCOPD増悪率は、治療群感で差はなかった。ベースラインの好酸球が300/μL以上のケースでは、ICSウィズドローによる肺機能減少が大きく、増悪リスクも高かった。有害事象はどの群も同等だった。

結論:
 頻回に増悪がみられないCOPD患者でトリプル吸入療法が適用されている場合、インダカテロール/グリコピロニウムにde-escalationすることは、わずかに肺機能減少をもたらすが増悪をきたすほどの悪影響はない。ただし、ベースラインの好酸球数が多い患者では、トリプル吸入療法を継続した方がよいだろう。



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by otowelt | 2018-05-28 00:28 | 気管支喘息・COPD