2018年 08月 03日 ( 1 )

LTBIに対する4ヶ月リファンピシンと9ヶ月イソニアジドのランダム化比較試験

e0156318_1302985.jpg 今後は4Rが主流になりますかね。

Dick Menzies, et al.
Four Months of Rifampin or Nine Months of Isoniazid for Latent Tuberculosis in Adults
N Engl J Med 2018; 379:440-453


背景:
 LTBIに対する9ヶ月のイソニアジドによって、活動性結核の発症を予防することができる。しかしながら、当該レジメンはアドヒアランスが不良であり毒性も無視できない。

方法:
 このオープンラベル試験は9ヶ国で実施され、LTBIの成人をランダムに4ヶ月のリファンピシン(4R)あるいは9ヶ月のイソニアジド(9H)に割り付けランダム化から28ヶ月後の活動性結核発症を予防できるかどうか比較した。非劣性および潜在的優越性が調べられた。セカンダリアウトカムは臨床的に活動性結核と診断されること、Grade 3-5の有害事象、治療レジメン完遂、とした。アウトカムは独立したレビューパネルで判断された。
 結核の診断は、臨床的に複数の医師がそうであろうと判断するclinically diagnosed tuberculosisと、微生物学的に確定されたconfirmed tuberculosisの2つ設定した。

結果:
 3443人のリファンピシン群で、臨床的に活動性結核を発症したと考えられたのは4人で、7732人年の追跡発症も4人だった。3416人のイソニアジド群でも同様に、これらは4人、5人だった。両群の発症率の差は、confirmed tuberculosisの場合、100人年に換算するとリファンピシン群―イソニアジド群で0.01人未満となった(95%信頼区間―0.14~0.16)。clinically diagnosed tuberculosisの場合、100人年に換算すると差は0.01人未満となった(95%信頼区間-0.23~0.22)。95%信頼区間の上限は、事前に規定した非劣性マージンである0.75%ポイントを下回っていたため、リファンピシンレジメンはイソニアジドレジメンより優れているわけではなかった。
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(文献より引用)

 治療完遂率の差は15.1%ポイント(95%信頼区間12.7-17.4)リファンピシンのほうが高かった。
 ランダム化から146日以内の有害事象について、リファンピシン群は優位にGrade 3-5の有害事象が少なかった(率差−1.1%ポイント、95%信頼区間−1.9 to −0.4)。肝障害についても同様の結果だった。
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(文献より引用)

結論:
 LTBIにおける4ヶ月のリファンピシンレジメンは9ヶ月のイソニアジドレジメンと比べて非劣性であり、治療完遂率と安全性ともに良好であった。






by otowelt | 2018-08-03 00:21 | 抗酸菌感染症