2018年 08月 10日 ( 1 )

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の急性期治療の比較:プレドニゾロン vs ボリコナゾール

e0156318_16301050.jpg Agarwal教授、ブイフェンド®も調べていた!リサーチレターでのアクセプトでした。

参考記事:アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の急性期治療の比較:プレドニゾロン vs イトラコナゾール

Ritesh Agarwal, et al.
A randomized trial of voriconazole and prednisolone monotherapy in acute-stage ABPA complicating asthma
European Respiratory Journal 2018; DOI: 10.1183/13993003.01159-2018


背景:
 われわれは単施設非盲検下ランダム化比較試験を2014年1月から2015年7月に実施し、ABPAに対するボリコナゾールと全身性ステロイドを比較した。

方法:
 連続したABPA患者を登録し、喘息あり、アスペルギルス抗原に対する即時型皮膚反応陽性、血清IgE>1000IU/mL、A. fumigatus特異IgE>0.35kUA/Lのすべてを満たし、なおかつ血清A. fumigatus抗原に対する沈降抗体陽性、固定あるいは移動する肺の陰影、末梢血好酸球数>1000/μL、CTにおける気管支拡張症の存在、のうちいずれか2つを満たすものを組み入れた。全身性ステロイドやアゾール投与歴がある患者、オマリズマブ治療歴がある患者などは除外された。
 患者は1:1にボリコナゾールあるいは全身性ステロイドにランダムに割り付けられた。

・全身性ステロイド:経口プレドニゾロン0.5mg/kg/dayを4週間、0.25mg/kg/dayを4週間、0.125mg/kg/dayを4週間、その後5mg/2週間で漸減し合計4ヶ月

・ボリコナゾール:経口ボリコナゾール200mg1日2回食間を4ヶ月


 治療に際して、吸入ステロイド、吸入長時間作用性β2刺激薬(ホルモテロール)、モンテルカストは許可された。

 治療反応性は、血清IgEが25%以上減少し、少なくとも胸部画像検査で50%以上の改善がみられた状態での咳嗽および呼吸困難の改善(ベースラインから75%以上)と定義された。

結果:
 50人の患者が25人ずつランダム化された。ベースラインの患者拝啓は両群同等だった。患者は平均77±32ヶ月フォローされた。治療開始6週後および3ヶ月後の治療反応率は両群同等でほぼ全員が治療効果ありと判断された(プレドニゾロン群25人全員 vs ボリコナゾール群24人[96%], p=0.31)。
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(文献より引用)

 ボリコナゾールのトラフ値は1mg/L超が19人、0.5~1mg/Lが3人、0.5mg/L未満が3人だった。増悪を起こした患者数も両群同等だった(治療開始12ヶ月時:プレドニゾロン群2人[8%] vs ボリコナゾール群3人[12%]、治療開始24ヶ月時:プレドニゾロン群3人[12%] vs ボリコナゾール群5人[20%])。有害事象についても群間差はなかった。ボリコナゾール群の8人(32%)で肝機能の一時的な乱れがあった。ボリコナゾール群の3人で視覚障害、光線過敏症がみられた。6週間後の血清IgE値および肺機能の変化は両群同等だった。6週間後のSGRQスコアの減少についても群ともに良好だった。初回増悪までの平均日数も両群に差はなかった(プレドニゾロン群339日 vs ボリコナゾール群248日)。

結論:
 急性期ABPAに対してボリコナゾールは全身性ステロイドと同等の効果がある。





by otowelt | 2018-08-10 00:36 | 感染症全般