2018年 09月 13日 ( 1 )

燃焼式たばこと加熱式たばこの尿中物質比較

e0156318_14441648.jpg 個人レベルでは、燃焼式たばこを吸うよりは長期的にはマシだという立場は変えていません。もちろん、禁煙するのが一番ですが。
 たばこの敷居が低くなり(ゲートウェイ効果)、周囲の若者に悪影響を与える土壌を作るという批判はまっとうだと思いますし、賛成です。
 いずれにしても、現時点でリスク低減たばこ製品(MRTP: Modified Risk Tobacco Product)として認められていないのが加熱式たばこ。

Gale N, et al.
Changes in Biomarkers of Exposure on Switching From a Conventional Cigarette to Tobacco Heating Products: A Randomized, Controlled Study in Healthy Japanese Subjects.
Nicotine Tob Res. 2018 Jun 15. doi: 10.1093/ntr/nty104. [Epub ahead of print]


背景:
 喫煙は呼吸器疾患、心血管疾患、がんを含むあらゆるヒトの疾患の原因となっている。これはたばこの煙に含まれる様々な毒性物質が原因である。たばこからリスク低減たばこ製品(MRTP: Modified Risk Tobacco Product) にスイッチすることは、たばこによるリスクを減らす潜在的意義があることが支持されている。

方法:
 これは、通常の燃焼式たばこから加熱式たばこ(glo, iQOS)にスイッチすることによって、特定の物質の暴露がどのように変化するかしらべたものである。180人の日本人喫煙者が2日間燃焼式たばこを吸うベースライン期間を設けられ、それに引き続く5日間、喫煙を継続する群、gloにスイッチする群、iQOSにスイッチする群、禁煙する群にランダムに割り付けられた。ベースラインあるいはランダム化24時間後の尿検査が行われた。一酸化炭素は呼気で計測された。

尿中測定物質:
・total nicotine equivalents(TNeq; nicotine, cotinine, 3-hydroxycotinine, and their glucuronide conjugates)
・total 4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanol(NNAL)
・total N-nitrosonornicotine (NNN); 3-hydroxypropylmercapturic acid (3-HPMA)
・3-hydroxy-1-methylpropylmercapturic acid (HMPMA)
・S-phenylmercapturic acid (S-PMA)
・monohydroxybutenyl-mercapturic acid (MHBMA)
・2-cyanoethylmercapturic acid(CEMA)
・4-aminobiphenyl (4-ABP)
・o-toluidine (o-Tol)
・2-aminonaphthalene(2-AN)
・1-hydroxypyrene (1-OHP)
・2-hydroxyethylmercapturic acid (HEMA)
・N-acetyl-S-(2-carbamoylethyl)cysteine(AAMA)
・N-acetyl-S-(2-hydroxy-2-carbamoylethyl)cysteine(GAMA)

結果:
 スイッチしてから5日後、尿中のニコチンを含む物質および呼気一酸化炭素は燃焼式たばこと比較してそれ以外の群で有意に減少していた(p<0.05)。多くの場合、gloと禁煙群で同等の減少を示した。
e0156318_10503013.png
(文献より引用)

結論:
 5日間のgloあるいはiQOSの使用は、従来の燃焼式たばこと比較して毒性物質の暴露を減少させた。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

末梢病変を捉える気管支鏡“枝読み”術 [ 栗本典昭 ]
価格:12960円(税込、送料無料) (2018/7/11時点)



by otowelt | 2018-09-13 00:04 | 呼吸器その他