2018年 09月 20日 ( 1 )

電子たばこは紙巻きたばこよりもCOPDの客観的・主観的アウトカムを改善する

e0156318_1633480.jpg ここで言う「電子たばこ」は、加熱式たばことは異なります。前向きにアセスメントしても、使用したのは後ろ向きコホートです。
 「通常のたばこを吸うよりはマシだ」という私見について、今のところ変えていません。日本は保守的すぎるがゆえに、電子たばこの議論は永遠に「非推奨」になる可能性が高そうです。

Polosa R, et al.
Health effects in COPD smokers who switch to electronic cigarettes: a retrospective-prospective 3-year follow-up
IJCOPD, Published 22 August 2018 Volume 2018:13Pages 2533—2542


背景:
 COPD患者における電子たばこの使用の健康的な影響は広く議論されている。

目的:
 電子たばこを用いて通常の喫煙(紙巻きたばこ)をやめたあるいは減量したCOPD患者コホートにおける、呼吸器パラメータの長期的な前向きアセスメントを提示する。

方法:
 われわれは、過去に後ろ向きに登録したCOPD患者のうち電子たばこユーザーに対して、COPD増悪、スパイロメトリーデータ、主観的アセスメント(CATスコア)、身体活動性(6分間歩行距離)、通常の喫煙(紙巻きたばこ)の使用状況を前向きに再評価した。電子たばこに切り替えるまでのベースライン評価項目を、それから12ヶ月後、24ヶ月後、36ヶ月後の外来で追跡した。年齢および性別でマッチさせた電子たばこを使用していないCOPD患者をコントロール群に割り当てた。

結果:
 44人の患者(男性37人、女性7人)から完全なデータが得られた。電子たばこ群のベースラインと比較すると、その後の紙巻きたばこの使用は有意に減少した(1日平均21.9±4.5本→36ヶ月後1.5±2.4本)。肺機能には差はみられなかったが、COPD増悪率、CATスコア、6分間歩行距離は3年間を通じて電子たばこ群で有意に低かった(p<0.01)。この所見は、電子たばこと紙巻きたばこの両方を使っている(デュアルユーザー)COPD患者でも観察された。
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(文献より引用:COPD増悪)

結論:
 本研究では、電子たばこの使用は客観的および主観的COPDアウトカムを改善させるかもしれない。また、長期のその利益を受けるかもしれない。電子たばこは、COPD患者において紙巻きたばこで受ける有害性を良好に反転させる可能性がある。





by otowelt | 2018-09-20 00:30 | 気管支喘息・COPD